あなたを守るよ。【降谷零】【名探偵コナン】

0: side 江戸川コナン ページ1

＿＿＿＿＿パッパー＿＿＿＿＿＿



車のクラクションの音

よく聞くその音から、普段はすぐに意識を逸らしてしまう。



そう、普段は。




カッカッカッカ＿＿と高いヒールを履いた女が、俺の横を小走りで駆けていく

オレンジ色のエナメルヒールを履いた、20代半ばくらいの細身の女性

ロングの黒髪をなびかせて、揺れるスカートからのぞく細くて白い足が妙に艶かしい

夜の世界の人だろうかなんて考えてしまう。

肩から下げた軽そうな、小さなカバンは誰もが憧れるハイブランドのもの。



これは高級車かスポーツカーかがお出ましだな＿＿＿

道の左右を確認した女は大通りを斜めに横切っていく。


かのホームズのように外観の特徴を的確に判断した

この事実に慢心した俺は次の瞬間、目をひん剥くことになる。



女が軽い足取りで近づいた車は、、、


っ！黒い、ポルシェ、、、356A、、、だと...！？





まずい...あの女、組織の仲間か！？いや、それよりあの車に乗っているのはジンなのか！？

確かめないとだめだ...


後先考えず道路に足を踏み出した瞬間、


パッパーッーーー


猛スピードで迫り来る車にクラクションを鳴らされ、ハッと息を呑んだ、その瞬間


「危ねえだろうが！おい！待て！少年！」


グッと首根っこを掴まれて宙に浮く。


「おい、聞いてんのか！」



爪楊枝をくわえた知らないおじさんの怒鳴り声を受けながら、視界が急に高くなって見えたものは__＿＿＿＿




運転席に座るウォッカと、後部座席で笑みを浮かべながらジンと談笑するさっきの女だった。

設定→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す