恋人 2 ページ20
灯Side
「この婆さんはテメエらの仲間だろ!!」
ポルナレフが婆さんを心配して駆け寄っていく。
…こいつの息子に自分の妹を殺されたのに、どうして?
「う、嘘じゃあ…DIO様がこのわしにこんなことをするはずがない…!」
「婆さんの体から出ているのはスタンドじゃあないぞ!」
やはりこれは肉の芽のようだ。さっきよりも大きくなっているような気がする。婆さんの肉体を内側から破壊しているのか?
『グロテスクだな…』
そうは言っても、助ける気なんて毛頭ない。敵が勝手に自滅してくれればそれほど楽なことはない。
しかし、ポルナレフは違うようだ。
ザシュッと音がして、肉の芽が切り落とされた。日光に当たって消滅する。
「よーく観察できました!それはDIO様の細胞…肉の芽が成長したものだ」
鋼入りのダンは続ける。…にしてもこいつほんとに饒舌だな、情報吐きまくってくるんだが。
「今!この私がエンヤ婆の体内で成長させたのだ!」
言われて婆さんに視線を戻すと、体をほとんど肉の芽に侵食された瀕死になっていた。
きっともう助からないだろう。なら、
『婆さん、あなたはDIOの側近のようなものなんでしょう?』
「小娘貴様、何が言いたいッ…!うぐぅッ!?」
『はは、そんな睨まなくても。…情報を吐け。吐いたら苦しまないように殺してやる』
分かってるよポルナレフ。そんなことをするなと言いたいんだろう?
分かってるよ。どうせ吐きやしないんだから。
「D、IO…様は…このわしを信頼してくれている…!言えるか…!!」
ほらね?
その言葉を最後に、婆さんは息絶えた。
『…哀れだな』
主人の犬め。呟いた私の声は、誰に聞き取られることもなく、虚空に消えた。
(本当にそう思っているの?)
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圧倒的睡眠不足(プロフ) - 柱の男の餌さん» 読んでくれる人が増えただけで号泣モンです…読んでくれてありがとうございます!最近スランプ気味なので更新遅いですがその一言でスランプを再起不能に出来た希ガス。頑張りますね! (12月9日 18時) (レス) id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
柱の男の餌 - うおぉぉ…!なんだか世界観に引き込まれるような気がして一気読みしてしまいました!(語彙力)更新楽しみにしています! (12月9日 17時) (レス) @page21 id: be6e33eff1 (このIDを非表示/違反報告)
圧倒的睡眠不足(プロフ) - えお気に入り登録増えてる…!?ありがとうございます!! (11月25日 17時) (レス) id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:圧倒的睡眠不足 | 作成日時:2023年10月21日 14時