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起き上がる気力ももう無いけれど、このアホみたいな紙山を副長の所へ運ばなければならない。
あぁ面倒、と思いながらぶっ倒れていると、お昼も食べに来なかった私達を心配していたらしい山崎さんが部屋に来て、「俺が代わりに出しときます」とおにぎりくれた後運んで行ってくれた。
いい人だ……。山崎さん本当いい人だ……。
後光すら差して見えた彼を内心で拝みながら、明日は薬草買い行こうかなー。とぼんやり考える。
すると、仰向けに寝転んでいた隊長がごろりと私の方を向いた。
「お前何考えてんでィ。駄目に決まってんだろィ」
「貴方エスパーですか？」
「声出てた」
「嘘」
マジか、と思いながら「何でですか」と私も隊長の方にごろりと体を向ける。
「寧ろあんな目に遭ったばっかのくせに、外に出ようとか考える方がおかしいだろィ」
「あー……。そういやそうでしたね。いやでも多分平気……」
特に何も考えずに答えると、隊長の顔が険しくなる。そこで漸く私もミスしたことに気付いた。
……ヤバイ。
「……自分の命大事にする生き方探すっつったくせに、もうそんなかよ」
「………。すみません」
隊長の顔から目を逸らすと、「次そんなこと言ったら殴る」と本気の声で言われてしまう。それにもう一度謝ってから、私は重大事項を思い出した。
そうだ。うっかり忘れてたけど、
だから殺そうとしてきたんだ。私が自分の体を使ったら、瀕死の隊士でも助けられるから。
でも本当にどこから情報が……？近藤さんが漏らす訳がない。隊長にだって昨日話したばっかりだ。
他に知ってる人なんて、いる訳が――。
そこまで考えた時、とある人物の顔が頭に浮かんだ。瞬間、全身から血の気が引いて行く。
――まさか。いや、でもそんな。
「A？」
「！」
怪訝そうな隊長の声で、はっ、と我に返った。
「な、何ですか」
「いやだから、もう一回何でも言う事聞くっつったやつ。あれ決めた」
さらりと言われた台詞に、うげ、と体が強張る。
そう言えばそういう条件で仕事させたんだったっ……！
「な……何でしょう」
待って、これから先こいつの書類仕事全部やれとか命令されたらどうしよう。
私医者の仕事もあるんですけど！
違う意味でドキドキしながら宣告されるのを待っていると、隊長はいつものポーカーフェイスで、予想外のことを言った。
「……へ？」
……そんなのでいいの？
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霜夜華(プロフ) - りんさん» ありがとうございます！受験お疲れ様です(^o^)頑張ります！ (2019年2月17日 18時) (
レス) id: 64f91c64f2 (このIDを非表示/違反報告)
りん - お久しぶりです！受験でしばらく来れてなかったんですけど更新されてて…凄く嬉しいです！！読んでて進展しててドキドキしました！これからも応援しています。 (2019年2月17日 14時) (レス) id: 0f485d2f15 (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - 内田さん» おおお勢いのあるコメントありがとうございます！(*´∀｀)頑張ります！ (2019年1月18日 10時) (レス) id: af44df98e2 (このIDを非表示/違反報告)
内田(プロフ) - すごく好きです！！！！更新頑張ってください！！ (2019年1月16日 18時) (レス) id: 2320622f76 (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - かぼちゃんさん» ありがとうございます！のろのろ更新ですが頑張ります！ (2018年9月23日 20時) (レス) id: 64f91c64f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霜夜華
| 作成日時：2018年1月8日 10時
