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若干青ざめているであろう私に、お妙さんは拳を下ろして改めて質問を始める。


「例えばの話、これまで沖田さんに言ってもらえて嬉しかった言葉っていうのを、他の誰か……そうね、土方さんとかゴリラストーカーとか銀さんに言われたら、どう思う?」

「他の人……」


もはや名前ですら呼ばれていない近藤さんに哀れみを感じながら、私はつい先日に隊長が言ってくれた、「守らせろ」という言葉を他の人に当てはめて想像してみた。

もし、あの台詞を三人が言ってきたら……。


「…………」


近藤さんの場合は、「いい人だな」「お人好しだな」「申し訳ないな」と思うだろう。

副長の場合は、「私って副長にそんなこと言ってもらえる程の仲だっけ。いや、ありがたいんだけど忙しいんだから別の人でも……」。

銀さんの場合は、「すみません、熱あります?」。


…………。


「……嬉しいけど、そう思う前に何かしら思う所がある。かもしれない」

「つまり心から、嬉しいとだけは思えないのね?」

「まぁ、そうなる……かな?」


銀さんに至っては、何か裏があるんじゃないかと疑うレベルだ。こう、見返りに大金を要求してくるんじゃないか、とか。


だってあの人ニートだし。基本マダオだし。

何の見返りもなく、純粋な心配から無償で奉公っていうのは……うん、考えにくすぎる。


お妙さんはうんうんと頷くと、更に身を乗り出してきた。


「じゃあ、沖田さんと一緒にいて、心臓がぎゅっとなって苦しくなったり、鼓動が早まったりとかは?」

「恋愛小説とかでよくあるよね、それ。そう、だな……」


私は一瞬考え込み――思わず黙り込んだ。



『お前がもしここを出ていって、それでうっかり拐われたり殺されたりしちまったら、俺は絶対ェ後悔すらァ。そんなことで守れねェなんざ、真っ平でィ。

だから、俺の刀の届く範囲にいろィ。

これは、お前にしか出来ねェことでさァ』




ああ言われた時、私は――……。


「……Aちゃん?」

「っ……」


覗き込んできたお妙さんの視線から逃れるために、咄嗟に視線を逸らすと、


「心当たりがあるのね?」

「…………」


否定は、出来なかった。

確かにあの時私は、胸が苦しくなった。でもそれは、悪いものではなくて。

――いつもはただ、胸が暖かくなるだけだったのに。

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霜夜華(プロフ) - りんさん» ありがとうございます!受験お疲れ様です(^o^)頑張ります! (2019年2月17日 18時) (レス) id: 64f91c64f2 (このIDを非表示/違反報告)
りん - お久しぶりです!受験でしばらく来れてなかったんですけど更新されてて…凄く嬉しいです!!読んでて進展しててドキドキしました!これからも応援しています。 (2019年2月17日 14時) (レス) id: 0f485d2f15 (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - 内田さん» おおお勢いのあるコメントありがとうございます!(*´∀`)頑張ります! (2019年1月18日 10時) (レス) id: af44df98e2 (このIDを非表示/違反報告)
内田(プロフ) - すごく好きです!!!!更新頑張ってください!! (2019年1月16日 18時) (レス) id: 2320622f76 (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - かぼちゃんさん» ありがとうございます!のろのろ更新ですが頑張ります! (2018年9月23日 20時) (レス) id: 64f91c64f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霜夜華 | 作成日時:2018年1月8日 10時

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