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「………」
「………」
「………」
「………」
き、気まずい……!
甘味処を出てからもう十分は経ったのに、会話が一切無い。
とりあえず気まずすぎる……!呼吸すら苦しいくらいで、もうなんか逃げたい。
おまけに腕を離してくれないために、歩きにくいことこの上無い。あと痛い。
「………」
「………」
「……あの、腕『相談ってどういうことでィ』…は?」
勇気を振り絞って話しかけたら遮られた。
本当私の台詞遮るの好きだなコイツ。
「旦那に相談してたって話でさァ」
「どういうことって……そのままの意味ですけど。貴方からの嫌がらせ対策聞いたりとか、愚痴言ったりとか」
沖田隊長はまた黙り込んだ。その顔を見上げてみるも、こちらを見ていないのでどんな表情かはよく分からない。
だが、何だか不機嫌そうに見えた。
え、何に怒ってるのこの人。
あ、もしかしてアレ?"血染めの犬のエサ"を顔面に叩きつけたの根に持ってる?
いやいやいや、それくらいで、いやそれくらいじゃないけど怒らないでほしい。これまで私がされてきた数々の嫌がらせに比べたら可愛いものだと思う。
あーでもこの人そんなの関係無く怒りそ「悪かった」……ん?
「……え?」
今、『悪かった』って言った……?
意外すぎる言葉にポカンとしてしまう。この人にも素直さなんてものがあったのか。
……とか思っていると。
「お前がそんなに打たれ弱いとは思ってなかったんでねィ。もうちょい骨があると思ってたんだが、どうやら勘違いだったみてェだな」
――ああ、やっぱりクソサドはクソサドだった。
コイツがそんな簡単に謝る訳がなかった。寧ろそんなことをしたら空から槍が降ってくる。
少しでもコイツに素直さがあるのではと思った私が馬鹿だった。
だが、十日振りに聞いた憎まれ口が久しぶりで、何だか笑みが零れた。
「ご期待に沿えなくてすみませんね」
「何笑ってんでィ、気持ち悪ィ。ついにマゾに目覚めたか」
「黙れその口縫いますよ。それといい加減腕離して下さい歩きにくい」
「はっ、嫌でィ」
* * * *
そうして戻ってきた真選組。
「A!!てめェェェエ!!!」
「ふ、副長……!ごっ、ごめんなさ『一週間以上も万事屋いたとはどういうつもりだコラァァア!!』えっ、そこ!?」
鬼の副長に女子としての自覚を持てと怒られました。
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茸筍 - でも、カッコいいわ (2021年7月11日 21時) (レス) id: ca7cb48629 (このIDを非表示/違反報告)
茸筍 - 吉沢亮に血染めの犬の餌投げつけるかw w w (2021年7月11日 21時) (レス) id: ca7cb48629 (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - さわさん» そこまで喜んでいただけて嬉しいです!(*^▽^*)続編も頑張ります!! (2017年5月29日 22時) (レス) id: 9126ee9e9d (このIDを非表示/違反報告)
さわ - やったァァァァァ!!w続編なんてすっっっごく嬉しいです(*-`ω´-)9 ヨッシャァ!!楽しみに更新待ってますね!(*´ω`*) (2017年5月29日 22時) (レス) id: e6f444c96b (このIDを非表示/違反報告)
霜夜華(プロフ) - mokamoiさん» い、いちばんですか!?(゜ロ゜;ノ)ノそんな、とても恐れ多い誉め言葉を頂けるなんて光栄です・・・!ありがとうございます!頑張ります! (2017年5月29日 5時) (レス) id: 9126ee9e9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霜夜華 | 作成日時:2017年5月12日 2時