恋しませんか？ (ページ30)

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____you side

「ハヌリ！！！！！」

ゆっくりとしたスピードで曲がってくる車に、ハヌ
リが飛び出した。

ずっと欲しがっていた靴を、ジョングクくんに誘わたコンサートに合わせて買ってあげて。

嬉しそうに家から何度も走ったり、歩いたり。

たった数秒の出来事、それでも私の体は勝手に動いていた。

ハヌリは私が守る。

いくらゆっくりと走る車とはいえ、私もハヌリも怪我をした。

腕の中でハヌリが、オンマ、と呼ぶ声を聞きながら意識を失った私。

どれくらい時間が経ったからわからない。

それでも目を開けた先にいたのは、ハヌリではなく心配そうに私を見つめるジョングクくんだった。

私の背負っていたものって、何なんだろう。

何かと言われればわからないくせに、その荷物はどんどん増えて重くなっていった。

そして、

ジョングクくんは私の背負っているものを少しずつ下ろしてくて、

いつの間にか、わたしはジョングクくんに守られていた。

守りたい、なんて言われて溢れる涙を止められなかった。

守ることにばっかり必死になっていた私は、初めて守られる幸せを感じたんだ。

うまく言葉にできずに頷く私を、ジョングクくんはふわりと包み込んでくれて。

その温かさが、心地よかった。

私もハヌリをこんな風に守れていたかな。

「ジョングク、くん。」

彼の背中はとても大きい。

5つも年下なのに、こんなにも、安心感がある。

私はこの背中に、この手に、守られている。

JK「ん？」

「わたしと…恋、しませんか？」

何ヶ月か前に言われたベタな台詞。

ジョングクくんは、ふっと笑って、体を離される。

黒目がちの大きな目は、わたしの視線を逸らすまいとがっちりと掴んでいるような。

「はい、もちろん。」

そして、私たちは唇を重ねた。

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