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『はい。鉄、ドリンク。』
「おお、サンキュー。」
鉄にスポドリを渡す。
キャプテンのあいつはよくチームのことを見ていて、やっぱりキャプテンなんだなって。
今日は、他校との練習試合。
みんなもいい感じに動けてる。
「守り崩すなよ。烏野、何してくっかわかんないからな。」
休憩時間もそろそろ終わりで鉄は指示を出している。
片付けするか。
「悠。なにか指示ないか、あるよな?」
『え、…。』
ある試合の時、俺が一度口を挟んだことがあった。
その時以来こう、俺に意見を求めてくるようになって、
そんな毎回あるかっての。
『…ないよ。今日はみんなよく動けてるし。あえていうなら、』
俺は鉄に近づいた。包帯をもって。
『前につけた傷が開いたなら言うこと。隠しても無駄。』
「あ、気づいてたか、やっぱり。」
指にぐるぐると包帯を巻いた。
少し血が滲んでいて痛そうだな。
『はい、みんなこいつに無理させないようにもっと動いてね。研磨も他のやつにトス集めて。』
「結局指示してるし。あと、傷口は舐めたら治るらしいぞー。」
指示しろって言ったのは誰だよ。
『舐めてほしかった?この変態。』
この試合のあと、試合相手の一年生のもう一回という声が上がって結局何セットも試合は続いた。
はあ。こんなにスポドリを作ったのは初めてだ。
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作者名:レイラ x他1人 | 作成日時:2017年8月14日 1時