Chaleur【Masaki】second (ページ18)

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おまけ。《緩んだ笑顔》ページ18

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｢俺、結婚するわ｣

突然。なんの前振りもなく。
ただ一方的に告げられた言葉の意味を

このバカでド天然なイケメンは、わかってるのか。

二宮｢…誰と、って。
アイツしかいないよな｣

相葉｢うん。Aちゃんと、結婚する｣

今日の残りの豆で淹れた、なんて下手くそで無意味な嘘を付いて淹れていた
いつもの、普通の、どこにでもあるコーヒーが

こんなにも美味いと感じるのは
兄弟みたく育った俺の片割れが掴んだ幸せに、ガラにもなく心震えているからだ。

二宮｢おめでとう｣
相葉｢うん。｣
二宮｢…おめでとう｣
相葉｢…うん。｣

ダメだ。
いつもの憎まれ口が出てこない。

ありきたりな祝福の言葉しか、出てこない。

二宮｢…幸せに、なれよ｣
相葉｢違うよ、にの｣

相葉｢俺もう、幸せなんだよ｣

ひどく緩んだ顔。
ひどく緩んだ笑顔。

だらしないくらいに、垂れ流す幸せな顔に
いつもなら蹴りの一発でも入れてやるのに

やっぱり、今日の俺は変だ。
それすらも、できないくらいに幸せを感じてる。

相葉｢……ねえ、にの｣
二宮｢ん｣
相葉｢Aちゃん、俺と結婚してくれるかな｣

………………は？

二宮｢ちょ…、待て。
お前、プロポーズ、したんじゃないのかよ｣

相葉｢え？まだだけど………｣

二宮｢だってお前…っ！結婚するって…。
あいつと、結婚するって……｣

相葉｢するけどさ！俺だけの気持ちじゃ、できないだろって｣

…なんだ、それ。
なんだ、それ。

こいつはやっぱり、どこまでいってもバカでド天然だ。

二宮｢あのなあ！まずAにプロポーズしてから報告来いや！｣
相葉｢でもだって。にのもAちゃんと仲良いし。
結婚の挨拶はしとくべきでしょ？｣

二宮｢～～～っっっ、だから！！！｣

…こいつは本当に、バカだ。

でも俺だって

こんな奴の幸せが
自分の幸せみたいに嬉しいなんて

……………俺も大概、バカみたいだ。

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