資料52 ページ4
Asaid
ついさっきまで、聞いていた有岡先輩の声で、元気づけられていたはずなのに
知念くんの優しい問いかけに、なぜかまた悲しみと不安と苦しみが入り交じって涙が溢れた。
人の前では泣きたくなかった。
意地っ張りな性格の私は、人に弱い所を見せたくなかった。
山田くんに自分の気持ちを伝えた時だって、本当は泣きたくなかった。
今も、泣きたくなんてなかったのに。
知念くんの言葉一つ一つにはまるで、魔法がかかっているようだった。
こんな夜遅くに、男性を部屋に招くなんて危険でしかない。
そんなことは分かっていても、今は心の拠り所が欲しいのか、迷わず許可してしまった
電話を切ったあとも、ずっと泣いていた。
もう、過ぎたことなのに、振られた訳でもないのに。
ただの自分のハッキリしない気持ちのせいで、周りの人を巻き込んで…
もう、何をどうしたらいいのか分からない。
ピンポーン
軽快な音とともに、知念くんがきた。
「あっ、知念くっ」
ドアを開けた途端、
暖かくこんなに大きかったっけ?と疑いそうになる程の大きな体で抱きしめられた。
「無理っ、しないでください。見てる僕も、辛いんです。」
そう言いながら、より一層強く、私のことを抱きしめた。
何故だろう。部下だということは気にせず、どこまでも優しい知念くんに、全てを預けたかった。
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星宙(プロフ) - aikoさん» コメントありがとうございます!!とっても励みになります!!!亀更新で申し訳ありませんが、、応援ありがとうございます!!! (2018年2月20日 21時) (レス) id: ebc4c4f7a7 (このIDを非表示/違反報告)
aiko(プロフ) - 凄く面白いです!これからも楽しみにしています!!(^ ^) (2018年2月20日 21時) (レス) id: 083bc83052 (このIDを非表示/違反報告)
星宙(プロフ) - MARIEANTOINETTEさん» 返信遅くなってすみません!!!コメントありがとうございます!!!!はい!ありがとうございます!亀更新ですみません!!これからも、ご期待に添えるように頑張ります!! (2018年2月20日 19時) (レス) id: ebc4c4f7a7 (このIDを非表示/違反報告)
MARIEANTOINETTE(プロフ) - とても面白いです!更新頑張って下さい〜#^_^# (2018年1月28日 16時) (レス) id: d1ae3eb00f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:#星宙。 | 作成日時:2017年12月13日 19時