資料74 ページ26
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_______「好きなんだ。」
ようやく、やっと、出てきたようなその言葉は、ぐんっと重みのある言葉だった。
口調は軽いはずなのに。
私の心臓がバクバクとなり始めた。
「………好きって、何が?」
分かっているのに、こういうこと聞くのもその続きを聞く勇気がまだ持てていないから。
「………ダメだったって分かってんのに…頭では分かってんのに、ただただ、心が寂しくなるばっかで。」
だんだんと山田くんの声が震えて行くのを感じる。
「よくあるやつだけど、、心にぽっかり穴があいたみたいで。」
その綺麗な唇から溢れてくる、切ない言葉たちは、私の胸にしっかりと届いていた。
「……私。まだ、"ごめんなさい"って、言ってないよ?」
「…え?」
私の声も、震えていて。目頭がじんわり温かくなってきて。
「まだわかんないって、言っただけで、"ごめんなさい"は、言ってないんだよ…?」
目から、ポロポロと涙を流す山田くんと鏡写しかのように、私の目からも涙が零れていく。
私は、もう一度、あの言葉を聞きたくて、山田くんを見つめる。
「俺は、Aのことが、"好きです"。」
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星宙(プロフ) - aikoさん» コメントありがとうございます!!とっても励みになります!!!亀更新で申し訳ありませんが、、応援ありがとうございます!!! (2018年2月20日 21時) (レス) id: ebc4c4f7a7 (このIDを非表示/違反報告)
aiko(プロフ) - 凄く面白いです!これからも楽しみにしています!!(^ ^) (2018年2月20日 21時) (レス) id: 083bc83052 (このIDを非表示/違反報告)
星宙(プロフ) - MARIEANTOINETTEさん» 返信遅くなってすみません!!!コメントありがとうございます!!!!はい!ありがとうございます!亀更新ですみません!!これからも、ご期待に添えるように頑張ります!! (2018年2月20日 19時) (レス) id: ebc4c4f7a7 (このIDを非表示/違反報告)
MARIEANTOINETTE(プロフ) - とても面白いです!更新頑張って下さい〜#^_^# (2018年1月28日 16時) (レス) id: d1ae3eb00f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:#星宙。 | 作成日時:2017年12月13日 19時