上司と部下と同期と 【２】

資料69 ページ21

「Aせーんぱい！お昼一緒に食べませんか？」

「え…？」




まともにこなせていない仕事をぼーっとしていたら気付かないうちにお昼の時間になっていた。



「もうこんな時間……」



「そうですよ！さ！ご飯行きましょ！！」



「……うん。」


知念くんに誘われて、あんまり食欲がなかったけど、行くことにした。

仕事をしている実感もなければ、時間の感覚まで麻痺してる。



なんで、こんなに上の空なんだろう…？




「Aセンパイ何食べますー？」



普段社員食堂派の知念くんが、食堂の食券機を前に騒いでいた。



「…じゃあ、セットBにしようかな」


「はーい」



え、待って




「いーよいーよ知念くん！自分のくらい払うから！」


「いいんですよ。僕、運ぶんで、席取っておいてください。」


「……わかった。」






普段なら粘るところなんだけど、今日はそんな気になれなかった。




「はあ……」


運良く景色のいい窓側の席を取れた。
だけど、気分は上がらない。



「なんでだろう……」

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