恋と歴史が知っている-*探偵チームKZ事件ノート*-

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「…何、お前ら。」



普通に、いつも通りに、学校に着いた日。


自分の席に座った私は、
ふと、机の中に紙が入っているのに気がついた。


面倒だな、と思いながら、その紙を開くと。



『谷山悠波 に告ぐ。

今日の昼休み、体育館裏に来い。』





で、たった今、私は体育館裏にいる。


十数人の女子に囲まれて、ね？





「めんどくさいんだけど。何。」



しかも、瑠梨は今日、
委員会があるとかなんとかで、
昼休みは暇ではない。



「谷山さんってさー
ウザいよねー」


「ほんとほんとー」


「マジ、ウザい」



突然始まる、悪口。



女子たち…は、弥恵之中学で目立つ奴ら。

…悪いほうで。



だって、ほら。

見た目は全員真面目なんだけど、
性格が…って。



「何黙ってんのー？」


「もしかして、女ぶってんの？
マジ、きもーい」



残念ながら、私はそんなに可愛くない。


こいつらに勝てるくらい、
口も悪いし、喧嘩にも強いわけ。



「あのさ、ウザいかキモいか、
どっちかにしろよ。」


「は？」


「あと、いきってんだか何だか知らないけど、
そっちの方がウザいよ？

目障りだし。」


「お前、言いやがったな！」



ヤバい。

非常に面白い。



言いやがったな、って。

自分が目障りなの、さりげなく認めたよね。



「で？それだけですか？」



ギリギリと歯を擦り合わせる女子たち。



「じゃ、授業始まるんで、さよなら。」



何も言い返してこない女子たちを鼻で笑い、
さっさとその場を立ち去った。



ううん、立ち去ろうとした、そのときだった。









「くっ」









背中に、激痛が走ったのは…。



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