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episode153 ページ38

貴「はぁ……」

どうやらこの事件も一件落着のようだ

『良かったですねAさん!』

貴「そうですね」

なぜか公安刑事の人たちに囲まれながら私は喜びを分かち合う

なぜ名前を知ってるかも不明なんだけど

すると零さんがこちらへと向かってきた

『降谷さん!』

彼はやはり部下に愛されているらしい

彼らは零さんの姿を見つけるやいなや彼の元へ駆け寄った

そんな零さんは早速部下たちに指示をしている

零「A」

彼が私の名前を呼ぶ

貴「……?」

零さんの方を振り向く

零「もう傷は大丈夫なのか?」

そう彼が心配してくれた

私はこれ以上心配をかけさせるまいと彼に傷のある手のひらと首を見せる

貴「もう大丈夫ですよ」

そうハンカチをとって見せるとまだ血は止まっていなかったようで

傷口が開くと言う大失態を犯してしまった

『あぁ!ちゃんと安静にしていて下さいよって言ったじゃないですか!』

部下の人たちが次々に言ってくる

貴「あ・・・ご、ごめん・・・」

なんだ、私たちそんな間柄だったけ?

オカンか

貴「(あ…これはやばい…)」

手に溢れる赤を見てしまい意識が遠のく

零「………!!A!!」

とっさに身体を受け止められ耳元で零さんの呼ぶ声が聞こえると意識を戻した

支えられながら間近で珍しく焦る彼を見つめた

貴「ふふ…零さんも焦ることなんてあるんですね」

零「そんな軽口を叩いている場合じゃない

  またこんな無茶を…」

貴「いっ……」

手に痛みが走り、歯を食いしばる

思わずこぶしを握っていた手を開かれ傷口を確認しながら

零さんは眉を寄せた

零「お前は……」

その先を言わず彼は唇をクッと噛み締めた

零「医務室へ連れて行く あとは任せたぞ」

そう言って私をひょいと横抱きにした

貴「え…?え!!」

これはいわゆる’お姫様抱っこ’というものでは…!!

貴「ちょっと…零さん…私歩けますから!!」

零「また傷口を開かれたら困る」

いや、もう開いてますよと突っ込めるほど私の脳は働いていなかった

お姫様だっこってこんなに罪悪感を感じるものなのか

というかこの年でお姫様抱っこは相当痛い

今すぐに土下座をしたい気分だ

貴「あ、ありがとうございます…零さん」

零「……」

降谷零の美貌が柔らかな笑みを浮かべる

腕に抱え上げれられている私は至近距離でそれを直視してしまい

めまいを覚えた

ま、眩しい……!

神々しすぎて直視できず私は視線を下に向けてしまった

episode154→←episode152 〜No side〜



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真白 - うわぁぁ!きゅんきゅんだ (2023年4月8日 16時) (レス) @page46 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
- もう、めっちゃドキドキした! 超最高!! いつも、応援してます。頑張ってください(`∀´)d (2020年4月20日 14時) (レス) id: 1a3e36626c (このIDを非表示/違反報告)
りな - 安室さん かっこいいですぅ〜♪ (2020年4月20日 14時) (レス) id: 1a3e36626c (このIDを非表示/違反報告)
ゆのん - 読んでてドキドキ、キュンキュンしまくりでした!続編お願いします!応援してます! (2019年6月19日 22時) (レス) id: b0ae989307 (このIDを非表示/違反報告)
きらら(プロフ) - 続編お願いします! (2019年5月20日 16時) (レス) id: 95b9570949 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ララ | 作成日時:2018年12月24日 18時

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