もう白状します…ただの一般人ではありません（コ「もとから知ってたけど？」透「僕も前々から気付いていましたよ？」貴「（なにも言えねぇ…）」

episode151 〜No side〜 ページ36

コ「行くよ……安室さん！」

零「一ミリでもいい。ずらせるか？」

コ「そのつもりさ」

コナンがカウントダウンを始めた

コ「５、４、３」

空転した後輪から大量の煙がもうもうと立ち昇り

じっと前を見据えた降谷がチラリと舌をのぞかせる

コ「２、１」

コ・零「ゼロ！！」

コナンと降谷が叫ぶと同時に車が飛び出した

一直線に伸びたフロアを突き進む

コ「ダメだ！！高さが足りない！！」

零「上等だ！」

降谷はスピードを上げたまま後輪を滑らせて右に曲がった

積んであった木材に突っ込み木材が車内に飛び込み

さらにボンネットから炎が上がり火の粉が流れ込んでく

RX-7は資材を蹴散らしながら何度も方向転換して奥のフロアに向かった

コナンがすばやくキック力増強シューズのダイヤルを回す

猛スピードで階段に向かう中

コナンは外したシートベルトを左手首に巻き付けて固定する

階段を一気に駆け上がったRX-7は大きくジャンプしコンクリート壁を突き破って飛び出した

車外に飛び出したコナンは左手首に巻いたシートベルトをつかみ

右手でベルトの射出ボタンを押した

バックルから飛び出したサッカーボールをキック力増強シューズで思い切り蹴る

コ「行っけええええー！！」

炎の中から飛び出したボールは夜空を一直線に突き進み

高速で落下するカプセルに迫る

２つの物体が激突した瞬間、夜空に鮮明な光が放射状に広がった

カジノタワーの上空に大輪の花火が咲く

その瞬間、車から飛び出してきた降谷がコナンを抱き寄せた

同時に拳銃を構えて国際会議場の大屋根を囲むガラスの壁に銃弾を放つ

コナンを抱えた降谷はヒビの入ったガラスに飛び込んだ

零「ぐっ！」

割れたガラスが降谷の肩を裂き、鮮血が飛び散る

傾斜したガラス張りの大屋根に着地した２人は

そのまま滑り落ちていった

爆発で軌道を変えたカプセルはカジノタワーの展望台の端に直撃し

展望台の下端とタワーを取り巻くように張られたワイヤーの一本を破壊した

そしてその先の海面に着地し、巨大な水柱が立ち昇る

切れたワイヤーが高く飛び跳ね、猛烈なスピードで他のワイヤーに巻き付いた

引っ張られたワイヤーが揺れて地面から抜けたかと思うと

避難者が集まっていたタワー前の広場を飛び越えて落ちていった

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