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「…降谷さんっ」
「なんだ、風見」
上司が残した(押し付けられた)仕事は思ったよりも多く、それなりの時間と労力をつぎ込むものだった。
普段から自分の仕事は人に頼まない人なのになぜ、それを尋ねる暇もなく、彼女は数日前に渡米した。
数年前にアメリカで両親を亡くしたとは聞いていたが、またその一件なのだろうか。
詳しいことは分からないが、ただ・・・
「降谷さんっ!!」
「…すまない風見、要件は」
「…Aさんが…!」
上司と、連絡がつかなくなった。
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「大丈夫なの?ジン」
「何がだ」
「ちゃんと仕留めたのかってこと。彼女、組織の研究員幹部の娘なんでしょ?」
「ああ。数年前のアメリカで仕留めたつもりだったんだがな、まさか隠されたアマがいるとは。安心しろ。あいつは時期に死ぬ。両親が作った特性の毒薬に魘されながらな」
「あら、最後に息の根が止まるところを見届けなかったの」
「やつが手榴弾を投げてきやがった。いくら治安の悪いニューヨークといえど、サツが黙っちゃいない」
「手榴弾、ね…一体どこでそんなの調達してくるのかしら」
「さあな。だが、それなりの手立てがある。あのアマ、さっさと殺しちまえばよかったものを」
まあいい。これであの家ごと潰すことができたんだ。
組織を裏切った人間に関わった鼠は隅々まで排除する。
ああ、やつの死にづらを拝めなかったのが本当に残念だ。
「(愚かね、ジン…あの子をそんな簡単に殺せるはずがない、なんだって彼女は____なんだから…)」
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作者名:みすみす | 作成日時:2022年7月26日 2時