Story 89 ページ43
「…知って、いたの」
―――貴女にだけは決して知られたくなかった―――。
シャロンの目はそう言っていた。Aにはそう見えた。
『…前にFBIとやり合ったとき見かけた…彼でしょう？貴女の宝物』
ベッドから立ち上がったAはふらりとよろめく。
慌てて、シャロンがAの腕を掴む。細い細い腕。あれからずっと何も食べていないのか。
『…ごめんなさい、少し目眩が』
「…A、あれから何も食べてないんじゃないの」
『…お腹空かなくて』
「駄目よ、食べなさい!!!貴女は生きているのよ!!!そんな生きた屍なんて…」
“やめてよ、貴女まで死んだりしたら“
消え入りそうなシャロンの声。
『シャロン…』
「私が何とも思ってないとでも思ってたの…？貴女のこと大好きなんだから」
涙で濡れた彼女の瞳に映るのは正気を失った自分の顔。ああ、こんなにやつれて…。
こんな姿を見たらキュラソーは哀しむかしら？
“ローズ、あなたはもっと他人を頼るべきよ“
不意に頭の中で響いた言葉は幾度と無くキュラソーから言われた言葉で。
『シャロン、ごめんなさい…何か…食べやすいものを頂けるかしら』
「リンゴ持ってくるわね」
シャロンは嬉しそうにそう言った。
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祥子(プロフ) - とても深いグリーンさん» ありがとうございます！お待たせしました！！最終話にリンクを貼っております(^^)是非お楽しみください！ (2017年12月31日 11時) (
レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
とても深いグリーン(プロフ) - ”いったん”完結おめでとうございます(^^)新章待ってます！ (2017年12月30日 22時) (レス) id: 629a69f0d0 (このIDを非表示/違反報告)
祥子(プロフ) - クローバーさん» 嬉しいなあ！クローバーさんも良いお年を〜(*^^*) (2017年12月28日 19時) (レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - 祥子さん» はい、暇あればチェックしちゃうんです(//∇//)ローズが心配ですが、良いお年を！ (2017年12月28日 0時) (レス) id: 0cbfa43b10 (このIDを非表示/違反報告)
祥子(プロフ) - クローバーさん» いつも楽しみにしてくださってありがとうございます(*^^*) (2017年12月24日 21時) (レス) id: 509da0a297 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：祥子 | 作成日時：2017年10月14日 16時
