【成宮鳴と乾杯】★ ページ7
稲実との練習試合が終わり、マネージャー室に戻って片付けをしている時だった。
ガチャッ
「コンコンコーン。入っちゃうよー♪」
ドアを開けた後にコンコン言いながら入ってきたのは、稲実のエースである成宮君だった。
「な、成宮君!?なんでここに?」
「『マネージャー室』って書いてあったから、入ってみたくなっちゃってー。」
…どんな理由だ…。
「うちは女子マネいないからさー。青道って5人もいるじゃん?超羨ましいんだけど。しかもカワイイ子多いし。」
成宮君は何の迷いもなく部屋に入り込んで、椅子にストンと座る。
「あれ?他のマネさん達は?」
「まだ色々片付け中だよ。私はたまたまここに片付けるもの持ってきただけ。」
「ふーん…ちょっと残念。でもここでAさんに会えるとか、俺やっぱツイてるなー。」
「私の名前、知ってたの?」
「一也に聞いた。Aさん、うちの部じゃかなり人気あるんだよー。俺も推しメンはAさん♪」
そう言うと、成宮君は持っていたビニール袋からジュースを取り出した。
「ねぇねぇ、乾杯しようよ!これ、俺の奢り!」
そう言って成宮君が差し出した缶ジュースを、私は条件反射的に受け取ってしまう。
「えっ?乾杯?…お、奢りって…」
「じゃあ、練習試合お疲れ様ー。かんぱーい♪」
と、私が持っている缶に成宮君が自分の缶をコン、とつけた時。
部屋のドアがコンコンとノックされ、ガチャッと開いた。
「突然すまない。ここにうちの鳴が…やはり来てたか…。」
そう言いながら入ってきたのは、稲実キャプテンの原田君だった。
「やっば、バレちゃった♪」
「帰るぞ、鳴。」
そう言うと、原田君は成宮君の襟首を掴んで外へ連れ出す。
「Aさーん!楽しかったよー!また来るからねー!」
「月原、すまなかったな。…伊佐敷も、案内してくれて助かった。」
そう言うと、原田君は成宮君を引きずりながら帰っていった。
…のは、いいんだけど…。
二人を見送ったあと、ゆっくり振り返ったら…仏頂面で腕組みしている純がいた。
「てめぇコラA!!片付けサボって男連れ込んで休憩たぁ、どういう了見だゴルァッ!!」
「ちょっと待て!!色々と誤解がぁっ!!」
***
「ねぇ雅さん。青道の人は、どうしてAさんへの愛情表現がひねくれてるのかなぁ?」
「毎日一緒だと、中々素直になれないってヤツじゃないのか?」
「うっわ、雅さんが男心について語ってる!キモッ!」
「シメるぞ鳴。」
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暇人 - フランス革命さん» ちゃんと読んでなくて草。中学生ではないネタ何個もあるのに。 (1月6日 11時) (レス) id: 9409c0bbe7 (このIDを非表示/違反報告)
味塩 - すごく好みで面白かったです!!ギャグ夢大好きで、夢主のノリも理想通りで本当に最高でした…!全シリーズ読んだのですがまた最初から読みたくなっちゃいました。どれもそのキャラらしさが出ていて本当に面白いです (2022年10月27日 1時) (レス) id: 2296c25889 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん丸(プロフ) - もう、すごく面白くて、大笑いしました。亮介さんLoveなので、本当はこのキャラでの長編が読みたいですが、続きも楽しみです。 (2022年1月26日 20時) (レス) @page49 id: 07285a2235 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん丸(プロフ) - もう、すごく面白くて、大笑いしました。 (2022年1月26日 20時) (レス) @page49 id: 07285a2235 (このIDを非表示/違反報告)
フランス革命(プロフ) - 中学生バレバレで草。高校のテストこんな甘くねーよ (2019年7月29日 21時) (レス) id: 6067ba3fc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪星 | 作成日時:2015年6月7日 16時