【沢村栄純のモヤモヤ(続き)】 ページ3
バッタアアァァン!
私は持っていたスコアブックを放り投げた。
もう振り向かなくてもわかる。
昨日といい今日といい…
「さーわーむーらー!だから、ノックしてってば!」
「A先輩っ!俺、すっげぇモンモンしてるんスッ!」
「何の話!?」
「間違えましたっ!モヤモヤしてるんスッ!」
「そこ間違えないでっ!」
「今日見ていただいた、倉持先輩と増子先輩のことなんですがっ!」
「……あぁ、確かにあれはちょっとビックリしたけど…。」
「増子先輩のお言葉を、即座に理解してしまう倉持先輩の凄さを表現する言葉が…!ここまで出てるのに、思い出せなくてっ!」
そう言うと、沢村は両手で自分の首を掴んだ。
…首絞まるぞ…。
「A先輩っ!なんでしたっけ…あの、言葉がなくてもお互いの気持ちが手に取るようにわかっているという…あれは…!何とかの呼吸、だったような…!」
「あぁ、それならたぶん、あ…」
「あぁ!!思い出したああぁぁっ!!」
沢村はカッと目を見開いて…
「あはんの呼吸!!」
「違ーう!!透と倉持があはんの呼吸って、おかしいでしょ危ないでしょ!?あうんよ、あうん!」
「えっ!?あふん!?」
「あ・う・ん!!何なのよ、あはんだのあふんだの!わざと!?ねぇわざと!?」
「さーせんっ!わざとじゃないッス!」
「あぁもうっ!用ってそれだけ!?終わったんなら帰ってくれる!?」
「はいっ!スッキリしやしたっ!あざーす!!」
そう言って、沢村は昨日と同じく勢いよく帰って行った。
あぁ…まったく…。
…と、沢村が出ていって数秒後、コンコン、とドアがノックされた。
「はい?どうぞ?」
「…失礼、します…。」
入ってきたのはさっきまで話題に出てた倉持だった。
…が、何だか顔が赤い?
「あの…Aさん…さっき、沢村が…」
「うん、来てた。」
「……こ、こんなこと聞いていいのかわからないッスけど…Aさん、沢村と…」
「沢村と…?」
「……いや、沢村がここに入ってから、その……悶々してる、とか、あはんとかうふんとか……その後、スッキリしたって……」
………………………………………………。
「も、もし『そう』なら、もう少しバレないように…」
「ちっがーーーーーう!!!!」
この後。
こんこんと説明して、倉持の誤解はとけたけど…。
つ、疲れた…。
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暇人 - フランス革命さん» ちゃんと読んでなくて草。中学生ではないネタ何個もあるのに。 (1月6日 11時) (レス) id: 9409c0bbe7 (このIDを非表示/違反報告)
味塩 - すごく好みで面白かったです!!ギャグ夢大好きで、夢主のノリも理想通りで本当に最高でした…!全シリーズ読んだのですがまた最初から読みたくなっちゃいました。どれもそのキャラらしさが出ていて本当に面白いです (2022年10月27日 1時) (レス) id: 2296c25889 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん丸(プロフ) - もう、すごく面白くて、大笑いしました。亮介さんLoveなので、本当はこのキャラでの長編が読みたいですが、続きも楽しみです。 (2022年1月26日 20時) (レス) @page49 id: 07285a2235 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん丸(プロフ) - もう、すごく面白くて、大笑いしました。 (2022年1月26日 20時) (レス) @page49 id: 07285a2235 (このIDを非表示/違反報告)
フランス革命(プロフ) - 中学生バレバレで草。高校のテストこんな甘くねーよ (2019年7月29日 21時) (レス) id: 6067ba3fc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪星 | 作成日時:2015年6月7日 16時