【伊佐敷純の独白】★ ページ7
※伊佐敷視点
＿＿＿＿＿＿＿
「お〜いA〜、軽くマッサージ…」
「あー、ひゅん。いいへおふぉっふぉ…」
「…食うか喋るかどっちかにしろ…」
足に疲労が溜まってる気がしてマネージャー室を訪ねると、ちょうどAが大口開けてシュークリームにかぶりついたところだった。
一応返事はしてるけど、何言ってんだか全然わかんねぇ。
「純も食べてみる？」
「…あ？」
やれやれと思いながら近くのイスを引いて座ると、シュークリームを飲み込んだAが満面の笑みで聞いてきて、俺は思わず眉をひそめる。
…食うかって…まさか…
「今日発売の桃シュークリーム。一口なら食べていいよ。」
自分がかじったシュークリームを軽く差し出しながら、Aは能天気に笑った。
…いや…いやいやいや！
おまっ、それは、か、かかかか間接キス…！
「…んなっ…ひ、一口って、お前…！」
「…あ、もしかして人が口つけたヤツはダメかな？私はそこまで気にしてないんだけど…」
絶句気味の俺の反応を違う意味にとったのか、Aはそんなことを言ってくる。
バッカヤロ…！
もっと気にしろよ頼むから！
「〜〜〜〜っ」
Aの顔とシュークリームに視線を往復させながら、迷うこと数秒…。
結局俺は…
バクン！
Aがかじった所と反対側から、シュークリームにかぶりついた。
腹いせに、思いっきり大量にかじり取ってやる。
一気に半分以下になったシュークリームに、今度はAが絶句して目を見張った。
「…うそ…」
「…んだよ？」
モグモグと口を動かしながら一応聞き返すと、Aは愕然としながら続けた。
「一口って…言ったのに…！」
「一口だったじゃねーか。」
「アレは一口って言わない！」
半泣きでシュークリームを見つめるAから視線を逸らしながら、俺はけっ、と毒づいた。
…っんっとにコイツは…全然わかってねぇ…。
「…いつまで経っても…意識してんのは俺だけかよ…」
ボソッと呟いてからAに視線を戻すと、相変わらず泣きそうな面でため息をついている。
…ったく…しょーがねぇなぁ…！
チッ、と舌打ちをしてから、俺はまたAから視線を逸らして口を開いた。
「悪かったよ！今度同じモン買ってきてやるから…！」
「え？ほんと？」
途端にAはパッと顔を輝かせて…。
あ〜ぁ…なんつーか…ベタ惚れじゃねぇか…俺…。
俺はAから顔を逸らしたまま、盛大なため息をついた。
(いたりあんぷりん様リク)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1109人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪星(プロフ) - さーたんさん» 楽しんでもらえたようで良かったです！とりあえず、照れはするだろうな、と。それからの反応はそれぞれ違うだろうな、と思いながら書きました(>_<)ゾノはこのシリーズのオチ担当です(笑) (2017年3月2日 20時) (
レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - のりさん» ゾノは、あの歌を歌ってる場面がポンッと降ってきまして(笑)御幸の回なのになんだかゾノがメインになってしまったような…(^^;まぁ面白くなったからいいかな、と(^^; (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
雪星(プロフ) - 桜さん» いえいえ、こちらこそせっかくリクしていただいたのに、お応えできなくて申し訳ありません(T_T)再開したら、またヨロシクお願いします！ (2017年3月2日 20時) (レス) id: 51d66f5e63 (このIDを非表示/違反報告)
さーたん - やばいですね！！！事故チューどれも最高でしたッ！金丸はかわいいし亮さんはかっこいい！！そしてゾノの登場にはわらいました笑 みんなが照れててテンション上がりました笑 ありがとうございます！！笑 (2017年2月19日 0時) (レス) id: a56f300cf9 (このIDを非表示/違反報告)
のり - 雪星さん» ども、おひさです。…とりあえず、ゾノwお主は我をわらかしてくるのぅw御幸の話を読むとデリカシークラッシャー御幸を思い出してただでさえ吹いちゃうのにw (2017年2月16日 23時) (レス) id: 7a0132dcf2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪星
| 作者ホームページ：
作成日時：2016年7月29日 18時
