【ダイヤのA】部活終了後のマネージャー室４《短編集》

【成宮＆御幸の場合・弐(7)】★ ページ8

「あー、あれさぁ、時々チョコ以外のモノも入ってて…」

「…まぁ、そういうこともあるよね。」

チョコ＋モノ、とか、普通にあるだろうし。

「どーいう基準で選ぶんだろうな、あれ。意味わかんねぇモンが入ってることあるけど…」

すると、御幸がしれっと成宮君に同調して…あー、やっぱコイツもそれなりに貰ってんだなぁ…。

「そーなんだよ、ペアのアクセサリーとか手紙とか、重いっての。あ！あとさ、ビックリしたのが…」

何かを思い出したらしく、成宮君は軽く目を見張りながらそう言って…

「「パンツ！」」

…と、御幸と声を揃えた…。
…は？
…パ、パンツ？

「…そ…それは…下着、の…？」

恐る恐る確かめてみたら…

「そう！オレンジ色のボクサーパンツでさ、前んトコに『元気玉』って書いてあって…アレすっげぇウケた！」

な…なんっ…！
元気玉…って…！

「…俺が貰ったヤツは、白い生地に熨斗と水引の絵が描いてあって、真ん中に『粗品』って書かれてたな…」

「ぷぷぷっ！一也のは『粗品』レベルだと思われたんじゃないのぉ？」

「うるせーよ。んなワケねぇだろ。」

「俺なんかー、『暴れん棒将軍』って書いたヤツも貰ったことあるしー。」

「別に自慢になんねぇだろそれ。」

なぜかふんぞり返っている成宮君に、御幸が半目になりながら言う。

…というか…なんかもう…帰りたい…。

「…って、Aさん？どうかした？」

手の甲を口に当てて視線を揺らしてたら、成宮君が声をかけてきた。

「…いや…何でも…」

「あっれぇ？Aさん顔赤いよ？」

ニマッと楽しそうに笑いながら、成宮君が顔を覗き込んでくる。

「もしかして今の話聞いて色々想像しちゃった？」

「べ、別に何も…！」

「え〜？うっそだぁ。」

「Aさんは『暴れん棒』がお気に入り…」

「違うってば！」

便乗してきた御幸を真っ赤な顔で睨み付けると、何かを察したのか御幸はいたずらっぽい笑みを浮かべたままドアへ向かった。

「いやぁ色々面白いネタも手に入ったし、回り蹴り喰らわないうちに俺は退散させてもらいまーす。さぁて、亮さんはどこかなー？」

「ちょ…、ウソでしょ御幸！？」

「はっはっはっ。」

「亮介はやめてええぇ！！」

「ねぇねぇAさんっ、パンツネタまだあるんだけど聞きたい？」

「いやぁもうお腹いっぱい！」

「またまたぁ。そんな照れなくても♪」

ぷぷぷっ、と笑う成宮君に、私は額を押さえてガックリと項垂れた。


(さくらんぼ様リク)

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