忍術学園一年は組には女の子がいる part８

３５７話 ページ28

Aはご飯を取りに行く留三郎達を見送った。待っている間食堂の中を見回した。すると近くの席に座ってる上級生らしき生徒達と目があった。







A【……？】ｺﾃﾝ






「「はぐぁ！」」






Aは目が合い不思議そうに首をかしげた。それを見た生徒達はそのあまりにも可愛い姿に胸を押さえ崩れ落ちそうになるも、なんとか耐え座っていた席から立ちAの方に来た。






「えっと、大川Aちゃんだよね？」






A【…ｺｸﾝ。】






「突然ごめんね。俺たちは五年生なんだ。Aちゃんが気になってたんだけど、Aちゃんは体か弱いって聞いてたし慣れない場所にいるのに一気に行くとAちゃんもビックリするかなって思ってたんだ。」






「あ、読唇術使えるから普通に話してくれていいよ。」






A【…お気遣いいただきありがとうございます。】ﾆｺ






「「くっ！」」ﾌﾗ






五年生の生徒達はAの言葉、それから微笑みを見てふらついた。今まで接してきたのは可愛いながらも癖の強いくのたま達。






普通に話かけただけでも何をされるかわからないような危険な女の子達。それが今までで一番と言ってもいいくらいの容姿、素直な言葉を聞いてふらつかない訳がない。






A【大丈夫ですか？】






「う、うん！大丈夫だよ。それでこれから見かけたら声をかけてもいい？」






A【私で良ければ。】






「Aちゃんだからいいんだよ！あ、そうだ今おやつあるんだけど食べる？」






A【！おやつ！いいんですか？】ｷﾗｷﾗ






「あ、天使。」






「(輝かしい笑顔を俺に向けてくる。耐えろ俺！！)いいよ。おやつ好きなの？】






A【はい！おやつは大好きです！】






「「…尊い。」」ｶﾞﾀｶﾞﾀ






A【え！？】






Aはおやつを貰い満面の笑みを五年生達に送った。それに耐えられず遂に崩れ落ちる五年生達。Aはそれを見て驚き慌てる。そこに夕飯を取りに行っていた留三郎達が戻ってきた。






留三郎「おうおう。お前らやっと話しかけられたんだな。」






「「け、食満先輩。」」






留三郎「どうだ、近くで見て話かけた感想は。」






「今、現在進行形で尊さのあまり胸が痛いです。ただ一つ言えることは。」






「「天使ですね。」」






留三郎「そうだ。わかってるじゃねぇか。」

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