私、トリップしてモテまくるの!?【名探偵コナン】

file.29 女子トーク ページ32

Aside

ーー零くんのヘルプの翌日、親友に言われて待ち合わせの店に向かう。…怒ってたな、かなり。なにを言われるか、わからないけど。行きたくない、けど行かなきゃならない。

「待ってたわよ…。…座んなさい」

お店に入ると、私を呼んで此方だと教えてくれた親友。甘味屋で待ち合わせだからか、既になにか注文して食べてたみたい。…苛々を抑える為に、先に食べたんだ。私も餡蜜を頼み、待ちながら話す。

「降谷さん、待ってくれてるみたいね」

A「…うん、そうだね」

「アンタさ、自分の事もそうだけと、人の事も考えなさいよ。待ってくれてる降谷さん、きっとAと同じくらい…それ以上に辛い筈よ??それをわからない程、Aは子供じゃないでしょ??」

親友の言いたい事もわかる。わかるけど…。

「私が会ったあの人たち、救いたいのよね??」

親友の言葉に頷く。助けたい。変えられない運命なんてない、研くんの事件も変えられた。維さんたちの事件も変えられる筈だ。

「ならさ。自分も幸せになりなよ。Aの事だから、救ってからじゃないととか思ってるんでしょ??らしくないよ。…A、降谷さんを待たせてないで、２人で幸せになりな」

A「２人で、幸せに…」

なれるなら、その方が良い。…でも…。

A「私が、幸せになっても良いのかな??」

「当たり前じゃない。私は、Aの幸せを願ってるもん。じゃあ聞くけど…Aは、私の幸せを願ってくれないの??」

勢い良く、首を左右に振る。…でしょ??と言う親友。

A「私も、アンタの幸せを願ってる。幸せになってほしい。…親友だもんね」

「そうよ。私は、Aの親友様よ。お互いに、親友の幸せを願ってる。…降谷さん、Aを見る目が凄く優しいの。幸せにしたいと思ってる。…お付き合いするにあたって、２人で相談したら良いのよ。降谷さんなら、わかってくれる筈よ??Aの事を、あれだけ想ってくれてる人は居ないから」

説得、してくれてるのよね。私に、付き合うように。零くんの気持ちも汲み取って。

A「でも、全員救ってからの方が…」

「…頑固者なんだから。付き合ったくらいで、運命を変えられないなんて思わないでね」

思ってない訳ではない。訳ではないけど、身体が勝手に動いてしまうんだ。

「…危ない事、しないでよ??Aが大怪我したら、私泣くからね。お願いだから」

親友との約束。守るよ。危ない事に首を突っ込むけど、怪我しないようにするから。

file.30 次は…→←file.28 ヘルプ要員(降谷side)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す