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第3章 ロンリー・パーティ 01 ページ18

*


「やー、焦ったなー!」

「呑気に言ってんじゃねえよ!! もしかしたら死ぬとこだったんだぞ!?」

「へーきへーき、だって倒したじゃん」

「それとこれとは話が違ぇんだよ!」


……空が青いなぁ。

突然のモンスターの襲撃。うろたえつつも機敏に動き出した日向さんに釣られるように、攻撃を開始してなんとか撃退できた。……が、結構危なかったのは事実だ。

影山さんにとってもこれは想定外だったようで、さっきから言い争いが耐えない。私は慎ましく三歩下がって歩いていた(関わりたくないからだ)。


「でも影山、おまえすげぇじゃん! 一発で仕留めちゃうなんてさ――」

「……あれはまあ、俺の腕だ」


決して謙遜はしない影山さん。


少々てこずっているところに、「あっ! 思い出した!」とものすごい高さで跳んだ日向さんが叫んだのだ。

「何だ早く言え!!」と急かす影山さんに、日向さんは剣を振りかざしながら言う。


「コイツの急所! 確か眉間だ!」

「それを早く言えボゲ!!」


怒鳴った影山さんは、次の瞬間見事に弓を眉間に命中させていた。腕前劣らざる。瞬殺だった。

うめき声をあげながら倒れたモンスターは消滅して――あとは、なにもない地面だけが残った。


「やっぱ大王様の下にいただけあるんだな!? 何で追放されたの?」

「……それは今関係ねえよ」


それよりA、と影山さんが振り返る。はい、と返事をした私に、影山さんは前方を顎で示した。


「本当にこの方向であってんのか」

「あってるはずです。森につけばすぐですよ、たぶんモンスターいっぱいいますけど、そのぶん食べるものが手に入ると思います」

「そっか」


微かに頷いて、また前に向き直る影山さん。そしてまた実りのない言い争いが続く。

喋ったら腹が減るんじゃなかったんですか。……ていうか、私といた時よりも喋ってません?

まあ賑やかなのは悪いことじゃないし、と気を取り直す。数時間前にできたパーティは、あっという間に馴染んでいた。


*

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設定タグ:ハイキュー!! , FHQ , 影山飛雄   
作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:スマトラ島のラフレシア | 作成日時:2016年8月1日 18時

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