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興味が湧いたのは、ほんの気まぐれだった。
最初はどうだったかなんて覚えていない。ただ、いつの間にか彼がそこにいるようになって、それを不思議だなあと思ったのがきっかけだ。
「じゃあ、これ」
「あ、はい」
彼が示した箱を、腕を伸ばして取ろうとする。けれど、レジカウンターの中から外へというには少々厄介な障害物もあるから、うまくいかないはずなのだけど。
気づけば、箱はわたしの掌の中に収まっていた。彼が取って渡してくれたのだ、ということに気がついて顔をあげた時には、もう彼は財布を開いていた。
ドキドキしながらレジを打つ。小さな箱と引き換えに頂く小銭を受け取って、ガチャンと閉まる音。
歩き出した彼の背中を目で追って、それから、
「ありがとうございました」
そう言って、わたしは頭を下げた。
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スマトラ島のラフレシア(プロフ) - 北海道産のトラさん» そんな感謝される程のことではありません……ありがとうございます! (2016年10月1日 21時) (レス) id: db820b405d (このIDを非表示/違反報告)
北海道産のトラ(プロフ) - 良く書けていて凄いと思いました!この作品を書いてくださりありがとうございます (2016年9月30日 23時) (レス) id: cbf7b05fce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スマトラ島のラフレシア | 作成日時:2016年6月30日 18時