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三が日が過ぎてすぐ先生の家に行って、泊まって、冬休みが終わる前にまた同じように過ごした日。ガキだった俺は行為の後に些細な我が儘を言った。
「生徒から“先生”って呼ばれながらヤんのって興奮する？」
「まぁね。背徳感は途轍もない」
それこそ好奇心で聞いたくせに、返ってきた言葉に拗ねるのを先生は一瞬で察知して。少しだけ考えた後に「名前で呼んでも良いよ」と言った。学校では駄目だけど、と付け加えて。
許可を貰ったは良いがしかし今更になってのそれは些か照れ臭かった。何度か頭の中で、そう呼ぶ日のことを想像つーか妄想した事はあったけれど。
「潤」
「ふふ、呼び捨て？生意気だね」
「潤さん？さん、じゃなくね？」
「確かにそれもそうだ」
「くん、でもなくね？」
「うーん。まぁ、“潤くん”なんて呼ぶのは君らしくはないかな」
「君」
「慣れないんだよ、拗ねないで。翔くん」
二度目の時に俺が名前で呼んで欲しいと言ったのに、先生はこの後も随分と慣れずに同じようなやりとりを何度かすることになった。
先生は言葉を大切にするひとだった。言霊が宿るものだからとか、自分の放つそれが相手にどう響くのかとか、先生なりの感性があったり。あとは決して言葉に嘘を乗せないひとだった。
出来もしない、叶えられないことを軽率に言ったりはしなかった。俺が「ずっと一緒にいよう」とか言ったとしたら、そうだね、なんて言わずに「そうなるといいね」と返すようなひとだった。
だからどうしてこの頃も、その先も、一度も「すき」と言ってくれなかったのかわからなかった。単純に照れてんのかなーとか思ったりしていた。
春、三年生になってもうちのクラスの現国は松本先生が担当だった。
受験生であるにも関わらず俺は、それまでと特に変わらず国語科の準備室に通っていた。色恋、と言うのが正しいかはわからないけど俺にとってはそうだったものに感けて成績を落としたりすることもなく。何に対してもそうだけど“やる事やってんだから良いだろ”と言えるだけのことはする。
まぁ、先生とのことは、いくら成績優秀でも誰にも赦されない事だとは、一応ちゃんとわかっていたけれども。
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7oh(プロフ) - 薫さん、おはようございます！読んでいただきありがとうございます。褒めてもらえてうれしいです！ありがたきハピネスです！！葉山先生より少し色がある、っていうのグッときました。先生側の話もお楽しみに！ (2019年7月1日 8時) (
レス) id: c7b4c0e1dc (このIDを非表示/違反報告)
薫(プロフ) - 7ohさんこんばんは！いっきに読んでしまいました。翔くんの歳下なのに潤の扱い方とかチャラい外見とか、私の好きな要素がつまっててありがとうの世界です！潤は、葉山先生より少し色がある感じ…翔く素敵です。いいです。別バージョン楽しみに待ってます (2019年7月1日 2時) (レス) id: 93fa30b886 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：7oh
| 作成日時：2019年6月30日 21時
