1008 *You* ページ8
・
・
・
私が急にあんなことを言ったから、裕翔くんも返す言葉が見当たらないようで。
耐えきれない沈黙を破るようにマンションに着いた。
エントランスのウィンドウが開く。
裕翔「じゃあ、」
・
・
・
・
裕翔くんが遠慮がちに笑って軽く手を振る。
A「あ、待って!」
裕翔「え?」
A「服濡れちゃってるし…上がって。」
・
・
・
・
強引だったかな。
傘を閉じた裕翔くんとエレベーターに乗り込んだ。
だってひとりで待ってるなんて、怖くてできる気がしないし。
今、全然関係ないのに裕翔くんに全部話しちゃったりして。
・
・
・
・
鍵を差し込んだら鍵がかかっていたからまだ帰ってきてないんだと思った。
それと同時にまだあの人といるのかな、と頭を過る。
ガチャ、解除される音と一緒に頭の中をかき消した。
真っ暗な玄関の電気をつける。
・
・
・
・
A「タオル取ってくるね。」
傘立てに傘を入れた裕翔くんが遅れて玄関に入ってくる。
上がって待ってて、とリビングに通して、脱衣所からバスタオルを数枚取り出した。
最近は暖かいし使わなくてもよかったヒーターを久々につける。
・
・
・
・
A「裕翔くん、着替える?」
服のサイズ…あるかな?
タオルを渡して今朝干したばかりの洗濯物からシャツを抜き取るけど、
涼介のサイズじゃ…ないよなぁ。
・
・
・
・
裕翔「いや、大丈夫。そんな濡れてないし。」
A「じゃあこれは乾燥機…あ、ごめん。お茶出すね。」
貸してもらっていたブルゾンは乾燥機の中に入れて回した。
お湯を沸かそうと水を入れたら急に寒気が襲ってくる。
・
・
・
・
バサっ…と頭にかぶる白いタオル。
裕翔「何もしなくていいよ。」
A「でも、寒いでしょ?」
振り返ったら裕翔くんが笑って立っていた。
・
・
・
・
裕翔「Aちゃんのが濡れてるし。シャワーでも浴びてきたら?」
くるっと回転させられた身体はそのままお風呂場に押される。
裕翔「ちゃんとあったまってくること!」
行ってらっしゃい、と肩がトン、と押されて扉が閉まった。
・
・
・
3454人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
(名前)ほのか(プロフ) - 何回も読んでしまいました!!続編を読みたいです!続きを書いてもらえたら嬉しいです!! (2018年9月10日 7時) (レス) id: 05b75f334f (このIDを非表示/違反報告)
rooose - すごく面白くて何回も何回も最初から読み直してます(T_T)!番外編など続きが読みたいです(T_T) (2018年6月10日 9時) (レス) id: 27a91521b6 (このIDを非表示/違反報告)
アスパラ - 毎日毎日帰ってきて読むのが楽しみで仕方がなかったです!嫌なことがあっても、この作品を読んでいつもキュンキュンしていて、嫌なことも忘れていました!本当にありがとうございま (2018年4月23日 21時) (レス) id: f7957228ff (このIDを非表示/違反報告)
山田華怜 - すごく面白かったです!! 3日で全部読みました(笑) できれば続編作ってほしいですっ (2018年4月3日 13時) (レス) id: 64fbe7ebd3 (このIDを非表示/違反報告)
のん - できればの話なんですか、式の事とか、新婚生活の話などを読みたいです!続編希望します!! (2018年3月29日 21時) (レス) id: 3788a9712e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あすみ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/0059_asumin
作成日時:2018年3月11日 10時