〈 04 〉 ページ19
＊04＊
(降谷side)
何件もの重大任務を同時平行で引き受けるのが、公安の務めだった。
「今日は帰れそうにないな…」
今朝、夕食は帰って作ると彼女に伝えた。
だが、こればかりは
やむを得ない。
降谷 零悪いが今日は帰れそうにない。
降谷 零夕飯だが、タンスの二段目に財布があるから、それで買って食べてくれ。
……ごめんな、A。
Aわかりました。
数分後、彼女から返事が届いたのをこの目でしっかりと確認した。
「……」
ちょうど今、一息ついてた所だし…
返信でもしてやるか。
「降谷くんちょっと時間あるか？」
「あっ…はい！」
打ちかけの文字を、全部削除した。
上の人から呼ばれたし、何より今は仕事中だ。
「何でしょうか？」
開いていたトーク画面から、静かに灯りが消えた。
.
.
.
仮眠室から出たのは、朝5時だった。
「一旦帰るか…」
駐車場へ向かいながら、スマホのLIME通知を確認する。
「……」
どれも急ぎの連絡でない事を確認しながら、
随分と下の方になってしまった彼女とのトーク画面を開いた。
「……A」
こう見ると、僕からの一方的な業務連絡ばかりだな。
「遅くなる」「帰れない」
そればかりだ…
彼女からの返信に対して、マトモに返事を返せてやったのも風見に言われた日ぐらいで。
仕方ない、と
物分かりの良い彼女は納得してくれているだろうが。
「……」
降谷 零おはよう。朝食を作るため、一時帰宅する。
朝食は、何が良いだろうか。
.
.
.
「ただいま」
帰宅したのは、朝の5時半頃…
彼女はまだ、自室のベッドで眠っている時間帯かもしれない。
「アン！アン！」
「ハロ、夕飯は食べたのか？」
「アン！」
その様子を見るに、Aはきちんと世話してくれたようだ。
「アン！アン！」
「こらハロ、Aがまだ寝ているかもしれないだろ？そう大声を……」
居間の電気をつけて、驚愕した。
Aが、床で倒れているではないか…！！
「A！！」
途端に、以前の出来事がフラッシュバックした。
あの時こそ結果的に違ったため、安堵したが…
まさか今回は…
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juno108(プロフ) - とっても面白いです!続きがすごく気になります！ (2020年5月20日 13時) (
レス) id: 73960369a7 (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろかったです。続きが早く読みたいです。よろしくお願いします。 (2019年2月11日 21時) (レス) id: 70b86fd223 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴこ | 作成日時：2019年1月13日 2時
