198_俊のおかげ ページ6
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『A、バスケ部のマネージャーやらない?』
『え?バスケ部?』
思い返せば、
私の"居場所"を作ってくれたのは…
俊だったね。
『きょ…今日からマネージャーをやらせていたたぎます……こ…小林Aです。』
まだ、仲の良い友達なんてのも出来ていなくて…
昔からの人見知りを引きずっている私を、俊は
『A、そんな畏まらないで、リラックス(笑)』
なんて、昔みたいに笑いながらフォローしてくれた。
『え?2人カップルなの?』
『…!!違ッ『あぁ…幼なじみなんだ、俺達。』…っ、そ、そう…幼なじみ…』
『(良かった狙える…!)俺、川端寛二!覚えてる?入学式でさぁ〜』
『皆の前でよくナンパ出来るわねアンタ…』
俊が居てくれなければ、
私は、大学でもまた1人になっていた。
私の居場所があるのは、俊のおかげ。
『…!』
『あ…』
" 俊の彼女 " を、初めて見た日。
『な…夏目…さん?』
『えっ…』
『凄いなA、覚えてたのか』
『うん…』
夏目さん…
中学の同級生だけど、直接的な関わりがあるのは中1のあの一件だけ。
体型も何もかも別人のように美しくなっていた彼女の事を、
俊が好きになるのもわかる気がした。
俊は努力家だから、努力する子が好きなんだな…って。
『雪は近くの専門学校に通ってるんだ。』
『そっか…私も雪ちゃんって呼んでいい?』
『っ……うん。』
" 雪 "
俊が女の子の事を下の名前で呼ぶのは、自分以外で初めて聞いた。
そりゃそうか、彼女だもんね…。
" A " " シュウ "
私だって、名前で呼び合ってた。
付き合ってたから…
恋人同士だったから……
それでも、やっぱり私達の関係は
所詮は身体だけ…
それを思い知ったのは、
『雪…』
俊が愛しそうに彼女の名前を呼んだ時。
『俊…んっ…』
人目を忍んでキスをする2人の姿が、
正真正銘の恋人同士なんだ……って。
『……ラブラブだねっ』
『あ、A!』
『見えてたよ、さっき。』
『っ…』
こんなに思い合ってるなら、聞ける訳ないよね。
" 俊、あの日私に何て言おうとしたの? "
って。
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『俊ッ…んん』
『言ったよねA、俺彼女がいるから』
『い…やッ…!』
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みかん(プロフ) - ぴこさん» やった〜!!楽しみです! (2022年8月25日 8時) (レス) id: 1980a86d42 (このIDを非表示/違反報告)
ぴこ(プロフ) - みかんさん» みかんさん、最後までご愛読ありがとうございました!泣 予想を裏切る展開になったかもしれませんが、楽しんで読んでいただけたのなら幸いです!その後の話は勿論書きますよ〜(〃▽〃)あと少しですが、引き続きよろしくお願いいたします! (2022年8月24日 21時) (レス) id: 232f2d02b7 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 完結したー!!伊月くん!!おめでとう!最初の頃は、宮地さんとくっついて終わりかーと思ってましたが伊月君だった!!すっごく面白い話でした!二人の後の話みたいでs( (2022年8月24日 19時) (レス) @page50 id: 1980a86d42 (このIDを非表示/違反報告)
ぴこ(プロフ) - みかんさん» 大好きだなんて、嬉しい限りです( ;∀;)誰なんですかね〜〜笑笑 予想楽しんでください!笑 (2022年8月17日 16時) (レス) @page38 id: 232f2d02b7 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - ぴこさん» ありがとうございます!この作品大好きです!え?誰だろう!楽しいです! (2022年8月15日 22時) (レス) id: 1980a86d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴこ | 作成日時:2018年7月18日 2時