194_あの日、あの場所で… ページ2
.
出会った初めは、正直ちょっと怖かった。
『マネの小林亜美です…アメリカの高校に通っていました…』
『宮地清志。趣味はバスケ。』
年上の人が多い合コンメンバーの中で、
1番気怠そうで、若干不貞腐れていて…
渋々この合コンに参加したんだろうな…って察した。
私と同じで……。
『隣、良いか?』
だから、驚いた。
『・・あ、はい!』
1番気怠けで、1番楽しくなさそうな人が、
『へー、姫ちゃん英語ペラペラなの?』
『何か喋ってよ!』
『何かって・・えっと・・』
1番魅力のない私の隣に座ってくるなんて…
『・・・ホストファミリーの飯って、残せるもんなの?』
『へ?』
『量とかすげーんじゃねーの?向こうはビッグサイズが多いし。』
私の事を気遣って、さほど興味がないであろう話を振ってくれた。
『悪い、少し抜けるな。』
『あ、はい』
気を遣わせすぎて、更に居心地を悪くさせてしまったかもしれない。
『あれ?宮地どこ行った?』
『…す、少し抜けると』
『フーン……俺らもちょっと抜けるわ!』
『……』
改めて、私に新たな恋愛を始めるなんて無理だと悟った。
『…Aっ』
『…?』
始める…そのキッカケをくれたのは、俊だった。
『え?何…俊!』
『いいから…』
『こ、ここ男子トイ『本当ごめんなー?』
『…!』
『は?何が?』
『姫ちゃんだよ。なんか、思ってたのと違うってか』
『川端が悪いよな。期待だけさせといてあれって…』
その時、
遠い過去の記憶が蘇った。
『俊…手離して』
『……』
何歳になっても、こういうの嫌だな…
『宮地的にはキツいよな?ああいう子は』
『つか、折角俺らが気使って話振ってやったってのにな』
『それな。相手するだけでもかったるいはああいう子。』
キツい…、かったるい……か。
『お前らちょっと見損なった。』
『!!』
どうして…?
宮地さん…
あんなに気まずそうな顔だったのに…
『宮地さん…良い人だよ』
『俊…?』
『A、先に戻ってて。』
『……うん。』
それから少し経って、
何食わぬ顔で、2人は戻って来た。
『……っ』
宮地さんが、俊が、
あの後、どんな言葉を紡いだか
私は永遠に知らない。
58人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みかん(プロフ) - ぴこさん» やった〜!!楽しみです! (2022年8月25日 8時) (レス) id: 1980a86d42 (このIDを非表示/違反報告)
ぴこ(プロフ) - みかんさん» みかんさん、最後までご愛読ありがとうございました!泣 予想を裏切る展開になったかもしれませんが、楽しんで読んでいただけたのなら幸いです!その後の話は勿論書きますよ〜(〃▽〃)あと少しですが、引き続きよろしくお願いいたします! (2022年8月24日 21時) (レス) id: 232f2d02b7 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 完結したー!!伊月くん!!おめでとう!最初の頃は、宮地さんとくっついて終わりかーと思ってましたが伊月君だった!!すっごく面白い話でした!二人の後の話みたいでs( (2022年8月24日 19時) (レス) @page50 id: 1980a86d42 (このIDを非表示/違反報告)
ぴこ(プロフ) - みかんさん» 大好きだなんて、嬉しい限りです( ;∀;)誰なんですかね〜〜笑笑 予想楽しんでください!笑 (2022年8月17日 16時) (レス) @page38 id: 232f2d02b7 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - ぴこさん» ありがとうございます!この作品大好きです!え?誰だろう!楽しいです! (2022年8月15日 22時) (レス) id: 1980a86d42 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぴこ | 作成日時:2018年7月18日 2時