【レトルト】女装男子系実況者【男主】 (ページ43)

今日:15 hit、昨日:1 hit、合計:311,483 hit

4-4 ページ43

「……そうかもしんない」

「そうかも、じゃなくてそうだわ！わっかりやすいもん！」

パンケーキの甘さが口に広がる。
……Aの前だと、本当に俺、調子狂っちゃうんだなあ。

「あははっ、嬉しいぜ！だって、出会った当初はお前、警戒心ばりばりだったのにさあ！
今じゃあこんなに私に心開いてくれてるんだぜ？すんごい嬉しいよ」

ああもう、だから、そういう顔しないでほしいよ…！
嬉しそうに顔をほころばすAを直視出来なくて、少し視線を逸らす。

「んん？どうしたぁ？」

そしてこいつは俺が照れているのをわかって聞いてくる。
タチ悪すぎだよホントにさ…！

「もっ、もう！いいから食べよ！」

「私もう完食しましたが？」

「えええっ？！って本当だ！！はやっ！！」

「さっさと食えよー食ったらゲーセンだから」

「ちょ、っ、ちょっとまって！」

無事パンケーキを完食し、たどり着いたはゲームセンター。
嬉しそうにゲームセンター内に入っていくAの後を荷物を持って追いかける。

「何しよっかなあ～…玲護、クレーンゲーム得意？」

「え、いや…うーん、得意ではないけど…」

「あ、やっぱり？」

「おいやっぱりってなんややっぱりって」

談笑しながらクレーンゲームゾーンへ立ち寄る。
様々な景品が機械の中に入っていて、Aはその中の一つに目をつけたようだ。

「これかわいーな…」

Aが見ていたのは白いウサギの抱き枕。かなりのサイズがあり、取るのは大変そうだ。

「それ、取るん？」

「うん、やってみるわ。無理だったら手伝って」

「…戦力になるかはわからんけど、出来る限りは手伝う」

「ん、せんきゅ」

100円玉を機械へ投入し、ボタンを押してクレーンを操る。
大きさも重さもある抱き枕はやはり難しいようで、抱える事は出来ても運ぶ事が大変なようだ。

「ううん…むずい………」

「今度はこっち側から攻めてみたら？」

「うん……」

2人で試行錯誤を繰り返しながらお金を投入し、クレーンを動かす。
結局、3000円近くかけて、お目当てのウサギの抱き枕を手に入れる事に成功した。

「…！とれたあああっ！」

「おおおおっ！やったな！やったなA！！」

「うんっ！！」

思わず2人で抱きしめ合い喜ぶ。
……！何してるん俺！！！！

我に返りすぐにAから離れる。離れた時のAは少し寂しそうだったが、
し、し、仕方ないんや………！