第３６話「有希子さんの押しに一生勝てない」 ページ39
あれから暫く小説を読み進め、お互いに推理小説について語らった。思いの外、少年との話は弾んで気付けば２時間が経っていた
「＿＿＿＿へぇ、お父さんは小説家なのか」
「うん！なあなあ、それより兄さんもシャーロキアンなのか？」
「シャーロキアンというほどでもないが、ホームズはキャラとして好きだよ。彼の人並み外れた観察眼はとても興味深い
推理小説と言えば、コナン・ドイルも面白いが、俺は綾辻先生や工藤先生のも面白い。日本の推理作家の書くミステリーの世界観は読んでいて楽しい」
「だよな！！俺もいつかホームズみたいな探偵になりたいんだ！」
「そうか。実は俺は今、警察官を目指しているんだ。もし坊やがそのホームズのような探偵になったら、そのときは手を貸して貰うかもしれないな」
「ああ！絶対ホームズみたいな探偵になってやる！！」
「それならもう少し体力をつけたほうが良いかもな」
「それならサッカーやってる！」
「あとは護身術とかやっておくと便利かもな。オススメは合気道と截拳道かな」
「ふーん、兄さんは何かやってるのか？」
「ああ、截拳道を嗜む程度にだが」
「俺も何かやろうかなー」
「それならそのお兄さんに習ったら良いんじゃないか？新一」
「ついでに家庭教師になってもらったらどうかしら！」
ぽとっ、とフォークから苺が滑り落ちて皿の上に転がった
振り返った先には、2人の男女。見間違えようも無い、テレビで何度も見た姿
推理小説でお馴染みの工藤優作先生と大女優工藤有希子さん
「ッゲ、父さん、母さん」
しかも坊やの両親だった。想定外過ぎてどうにかなりそうだ。そもそも何でこんな大物がいるんだ。いや、坊やに迎えに来てもらえるようにに言ったんだった。原因俺か
それから工藤家の勢いになんやかんやで丸め込まれ、坊やに軽い護身術と勉強を教えることになった。その代わり、工藤家の蔵書を好きに読んでも良いと許可を貰った
有希子さんは報酬にならないと言ってきたが、俺としては十分だ。優作先生ともたまに話せるし、有希子さんの趣味や買い物に付き合うこともしばしばある
有希子さんに付き合うのは、かなり大変と言うか、精神を磨り減らされる訳だが……まあ、本人が楽しそうなので良いだろう……
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東雲虚 - イラスト上手いですね 続き楽しみにしています(^^) (6月29日 15時) (
レス) @page40 id: 21b25aa0ce (このIDを非表示/違反報告)
虹霓(プロフ) - まって、、、ふるかわくん？！？！ (2021年9月12日 17時) (レス) id: 84cecb01d0 (このIDを非表示/違反報告)
柊 - イラストめちゃくちゃうまいですね！尊敬します。 (2020年5月22日 15時) (レス) id: 8c0eb3b580 (このIDを非表示/違反報告)
柊 - とっても面白いです。これからも頑張ってください！ (2020年5月22日 15時) (レス) id: 8c0eb3b580 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - 小豆丸さん» 身体は壊さないように…お気をつけて！私も出来れば12月には合格したいです！頑張りましょう！ (2018年10月12日 20時) (レス) id: 40d28784a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小豆丸 | 作成日時：2018年5月28日 13時
