第３３話「突撃隣町の港の倉庫」 ページ36
志保ちゃんと約束を交わしてから１ヵ月経ったある日
『ＮＯＣバレした。空港まで頼む』
「１発殴らせろ」
そう返した俺は悪くないと思う。だが軽口を叩き合う間も、銃声が電話越しに響いている
結に目配せし、ラフなＴシャツからシャツに着替えて両肩にレザー・ハーネスを通した。ハーネスの両脇の下にある拳銃嚢に、拳銃を差し込みコートを羽織った
「今どこにいる？」
『杯戸港の倉庫の中だ』
「俺が行くまでにくたばるなよ」
『わかってるさ』
通話を切り、階段を３段飛ばしで駆け抜け、駐車場まで全力で走った
防弾仕様に改造した愛車に乗り込んで、杯戸港に向かった
・
人気の無い杯戸港の倉庫に一台の車が飛び込む。後輪を激しくスライドさせ、タイヤが甲高い悲鳴をあげた
倉庫内には、血を流して倒れる秀一と秀一に銃口を向ける男の姿あった
それを見るや否や、Aは荒々しく運転席の扉が開くと、軽く助走をつけて男の脳天に飛び膝蹴りを喰らわせた
「生きてるな」
そう呟くとAは秀一を後部座席に放り込んだ。運転席に乗り込んだAはアクセルを思いっきり踏んだ。慌てて秀一が必死にシートにしがみつくと車は急発進し、増援に来た敵に半ば突進しながら突き進む
無事、A達は港からの脱出に成功した
「秀一」
用意しておいた救急セットで手当てをする秀一にAは声を掛けた
「アメリカに戻るのか？」
「まあな。暫くは大人しくしているさ」
「それが良いだろうな」
「一緒に来るか？」
「寝言は寝てから言え。このまま警察庁に行ってもいいんだからな」
「そうは言うが、絶対しないだろ」
「減らず口を叩く余裕があるなら寝てろ」
「連れないな」
「無茶ばかりして怪我して家族に心配かけるような奴にはこれくらいで十分だ」
「……」
「母さんも吉坊も、心配してるんだからな。お前がいつか父さんみたいに消えるんじゃないか、って」
鏡越しの秀一は、なんとも言えない顔をしていた
「秀一は、可愛くって優しくって料理が美味くて面倒見の良い嫁さん貰って、これ以上ないくらい人生謳歌して、最期は可愛い孫に囲まれて看取られるんだ
人生途中で投げ出してみろ。地獄の果てまで追いかけてその面全力で殴り飛ばしてやるからな」
「＿＿＿……それは、嫌だな。お前に殴られるのは痛い所の話じゃない。下手すれば頭が�据げるか粉砕だ」
そう言った秀一の顔は、よく見えなかった
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東雲虚 - イラスト上手いですね 続き楽しみにしています(^^) (6月29日 15時) (
レス) @page40 id: 21b25aa0ce (このIDを非表示/違反報告)
虹霓(プロフ) - まって、、、ふるかわくん？！？！ (2021年9月12日 17時) (レス) id: 84cecb01d0 (このIDを非表示/違反報告)
柊 - イラストめちゃくちゃうまいですね！尊敬します。 (2020年5月22日 15時) (レス) id: 8c0eb3b580 (このIDを非表示/違反報告)
柊 - とっても面白いです。これからも頑張ってください！ (2020年5月22日 15時) (レス) id: 8c0eb3b580 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - 小豆丸さん» 身体は壊さないように…お気をつけて！私も出来れば12月には合格したいです！頑張りましょう！ (2018年10月12日 20時) (レス) id: 40d28784a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小豆丸 | 作成日時：2018年5月28日 13時
