第13話「勇敢なる警察官」 ページ15
端的に言おう。風邪を引いた
「げほっげほっ!」
原因は多分、連日徹夜が続いた上ににわか雨に降られて体を冷やしたからだろう
朝起きると酷い喉の痛みと止まらない咳、頭痛に倦怠感、極めつけは_____
「……38.7℃…………」
こんな高い熱を出したのは、父の葬式以来か……
とりあえず欠席連絡は済ませた。近くの内科病院は確か休診日だった筈だ
少し遠いが、米花中央病院に向かうことにした
・
無事、なんとか病院に着いた。ぐわんぐわんと頭痛の所為で揺れる頭と覚束ない足取りで、よくここまで来れたものだ。後から気がついたが、タクシーを呼べば良かったと後悔した
「(きつい……)」
待合室でぐったりとソファに腰掛けて順番待ちしていると、ソファの横にボストンバッグが置いてあった。誰かの忘れ物だろうか?
気になって持ち上げてみると何やら四角い箱状の物が入っているようだ。しかもそこそこ重量がある
好奇心に負けて、少しチャックを開けてみる
「……」
爆弾だ。しかもタイマー式のようだ
思わずチャックを閉めて何事も無かったかのようにトイレに向かった
迷わず専門家に連絡することにした
コール音が2回鳴って繋がった
「ごほっごほっ……松田、爆弾見つけた」
『オイ待て、色々突っ込ませろ!!何やってやがる!?』
「風邪引いて病院行ったら、げほっ、爆弾があった……げほっ」
『クソッ!そっちもか……赤井、今どこだ?』
「米花中央、ごほっ、病院、げほっげほっ」
『萩原を向かわせるからそこ動くんじゃねえぞ!いいな!?』
「おまえは?げほっ」
『は?』
「お前は、解体しに、来ないのか、げほっ」
酷く、嫌な予感がした。心臓が喉元までせり上がってくるような、重苦しいものが背後から圧し掛かってくるような、言いようのない不安
『……なんで、こういうときに限って……
赤井、4年前の爆発事件を覚えてるか?萩原とお前が死に掛けたときの』
勿論覚えている。あのあと背中の火傷が痛くて大変だった。今でも少し攣っている
『“勇敢なる警察官よ、君の勇気を讃えて褒美を与えよう。もう1つのもっと大きな花火のありかのヒントを表示するのは爆発3秒前”
お前なら、もうわかるだろ?』
「爆弾と、心中するつもりか……!!」
嫌な予感が的中した。最悪だ
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東雲虚 - イラスト上手いですね 続き楽しみにしています(^^) (6月29日 15時) (レス) @page40 id: 21b25aa0ce (このIDを非表示/違反報告)
虹霓(プロフ) - まって、、、ふるかわくん?!?! (2021年9月12日 17時) (レス) id: 84cecb01d0 (このIDを非表示/違反報告)
柊 - イラストめちゃくちゃうまいですね!尊敬します。 (2020年5月22日 15時) (レス) id: 8c0eb3b580 (このIDを非表示/違反報告)
柊 - とっても面白いです。これからも頑張ってください! (2020年5月22日 15時) (レス) id: 8c0eb3b580 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - 小豆丸さん» 身体は壊さないように…お気をつけて!私も出来れば12月には合格したいです!頑張りましょう! (2018年10月12日 20時) (レス) id: 40d28784a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小豆丸 | 作成日時:2018年5月28日 13時