一目惚れしたのは継子でした。【竈門炭治郎】 (ページ35)

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夕日が差し込んでいた頃＿＿＿

『ここかな＿＿』

炭治郎君たちより先に任務へときていた。

…というか先に来るようにと命令が来ていたのだが…

「A！」

『＿＿！師範！』

駅へと向かうと

師範が両手に大きな荷物を持ちながら列車を待っていた。

『荷物お持ちしましょうか？』

「いや！結構だ！」

『いやでも師範は前夜からずっと任務でお疲れでしょうし…
片方だけでも…』

と視線を送ると師範は少し眉をピクリとさせた。

「むぅ…！そこまで言われたら致し方ない！お言葉に甘えよう！」

と両手に持っていた風呂敷の片方だけを渡してきた。

「先ほど切り裂き魔と噂されていた鬼はもう退治した！」

『…はい別の隊員の方から聞きました。』

「だが、40人ほど襲った鬼はあの程度ではないだろう、
だから直接乗り込む！この列車にな！」

どくんっと緊張感が走る。

やはり、下弦の鬼とか関わってきているだろうか…応援を呼ぶぐらいだ…

用心して乗り込まないと＿＿＿＿

「そんなに強ばらなくても大丈夫だ、俺がいる。」

『…！

し、師範＿＿＿！』

師範が優しい声で私に声をかけて緩やかに笑う。

まるで太陽のよう。

やはり逞しいですね。師範…＿＿＿私はずっとあなたの憧れです。

私はやはりあなたを越えれない。

汽車へと乗り込む師範の大きい背中を見て改めてそう思った。

私はずっとあなたの燃えるような背中をずっと見つめているだけなのでしょう＿＿＿

そう思ったのはこれで最後だったなんて気づかずに。

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「ここら辺でいいだろう。こっちに座りなさい」

と4人掛けの椅子に向かい合わせで腰をかける

『そ、そういえばこの荷物は一体＿＿＿』

「あぁ、この荷物はすべて弁当だ！」

風呂敷を拡げば、牛鍋駅弁当がこんもりと山になって現れる。

『えぇ！？こんなに！？』

師範は食欲がやばい。

とにかくやばい。

私もついていけてないぐらいに、

だとしてもこれは買いすぎでは＿＿＿＿

「Aもよかったら食べなさい」

『よ、よろしいのですか…？』

「いくらでも食べてよい！！！」

『それはちょっと…2つ程度いただきますね…』

と苦笑いで丁重にお断りして、弁当を受け取ったのだった。

気づけば師範はもう弁当を開封していて、早速一口を口に運んだ。

「む！！うまいッ！！！」

『わわっ！？』

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