14話 ページ15
〜戌亥〜
俺は久しぶりに再開したあみちゃんの姿に戸惑っていた。
幼い頃から美形で可愛らしいかったが、今は....、何というか、大人の女性になっていて正直胸が痛い。
俺と丑嶋くんで昔彼女が困った時は絶対に助けようと約束した思い出が頭をよぎる。
『ねぇ、あの約束覚えてる？』
戌「えっ....？」
『忘れちゃってるか....。ほら、自分たちでお金が稼げる様になったら一緒に水族館行こうねってやつ。』
戌「あぁっ、思い出した。そんな事約束してたね。」
丑嶋くんが転校して、落ち込んでいた時にした約束だ。
『良かったら今日行かない....？』
控えめに聞いてくる彼女の姿にまたも胸が痛くなる。
戌「もちろんだよ。俺があみちゃんの誘い断る訳ないでしょ？というか、ちゃん呼びやめよか...。なんか子供扱いしてるみたいだね。」
『たしかに、実はちょっと恥ずかしかった....。』
可愛らしく微笑む。
その笑顔は昔を彷彿とさせた。
二人でゆっくりとコーヒー飲み店を出て水族館へ向かう。
『うわぁ〜っ！初めてきたっ。』
水族館に入るならはしゃぎ出す彼女。
水槽に張り付きながら泳ぐ魚達を眺めている。
そんな彼女を後ろから眺める。
戌「....、楽しい？」
『うんっ！』
俺の問いに満遍なく笑みを返してくれる。
俺にしたらいいのに....。
小さい頃から君は丑嶋くんの事しか見てなかったよね....。
丑嶋くんの事も、あみの事も好きだ。
だから二人がくっつけばいいと思ってたけど.....、時々欲が湧いてしまう。
『よく考えると水槽に閉じ込められて可哀想だよね....。でも、自分の居場所があるって幸せなのかもね........。』
戌「そうだね....。」
『あ、あっちも行きたい！』
俺の手を握り駆け足で歩くあみ。
戌「そんな急がなくても魚は逃げないよ。」
非日常的なこの瞬間がずっと続けばいいのに....。
あ、でもそれじゃあ非日常じゃなく日常になっちゃうのか....。
そんなどうでもいい事を考えていた。
水族館を満喫して、帰りは丑嶋くんの家まであみを送り届けてわかれた。
丑嶋くん.......、俺は君が羨ましいよ。
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由良の門を - 社長こんなかっこよかったっけ？主人公ちゃんを大切にしてる感がめちゃ好きです♪頑張ってください！！ (11月5日 0時) (
レス) @page13 id: 2f071b2218 (このIDを非表示/違反報告)
翠晶(プロフ) - しおらんさん» 読んでいただきありがとうございます...！頑張りますので最後までお付き合い頂けますと幸いです！ (2022年4月17日 6時) (レス) id: 4b3f971a43 (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - 凄く好きです！マサルも…好きすぎる…。完結まで頑張ってください！！ (2022年3月23日 22時) (レス) @page31 id: d42d8a020d (このIDを非表示/違反報告)
翠晶(プロフ) - めいさん» ありがとうございます！！ゆっくりの更新ですがちゃんと完結できるよう頑張りますので最後までお付き合い頂けると幸いです！！ (2021年8月31日 13時) (レス) id: 4b3f971a43 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 好きな作品で読んでいてすごく面白く続きが気になります。更新頑張ってください (2021年8月30日 21時) (レス) id: e56d417d92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠晶 | 作成日時：2021年1月8日 21時
