八話 ページ9
私「あれっー？どこ行ったかなぁ...。」
院内を探し回っているが中々見つけられずにいた。
そして、ロビーを通りかかると来生くんと話している佐倉さんを見つけた。
私「佐倉さんっ！」
佐「あっ、冬野先生！さっきはありがとうございました！！」
勢いよく頭を下げる佐倉さん。
私「いやいや、こちこそありがとう。それに私ちゃんと挨拶もしてなかったよね？えっと、冬野あみ、33歳、来生くんと、天堂くんとは同期です！これからよろしくね？」
佐「佐倉七瀬です！ど新人ですが、どうぞよろしくお願いします！！」
佐倉さんの真っ直ぐな笑顔にやはりみのりを重ねてしまう自分に気づいた。
私「天堂くんに、岩石とか沢山言われてると思うけど負けないでね？」
佐「は、はい！今日初めて名前で呼んでもらえたんです！！私すごく嬉しくて...！もっと勉強して天堂先生に認めてもらえる様頑張ります！」
ドクリ
心臓が嫌な音を立てた。
私が知らない間に2人の距離は縮まっていたのか。
私「お互い頑張ろうね。」
精一杯の笑顔を向けた。
佐「はい！じゃあ、お疲れ様です！」
また深々と頭を下げ軽い足取りで帰って行った。
その後ろ姿を呆然と見つめていた。
来「大丈夫か？」
私「もちろん。じゃ、私も帰るね！お疲れ様！」
私は逃げる様に去った。
が、目の前には佐倉さんと天堂くんが並んで帰っている姿があった。
私は堪らず病院へと足を戻した。
急ぎ足で執務室へと向かった。
来「あれ？帰ったんじゃなかったの？」
執務室には来生くんと、小石川先生がいた。
私「今日は病院に泊まります。」
さっきの2人の後ろ姿が頭から離れずにいた。
だから家に帰りたくないから病院に泊まってしまおうと考えるたのだ。
小「何言ってるんですか、あみ先生。家でちゃんと休んだらどうですか？」
恩師の小石川先生の言うことはいつもなら聞くのだが、今日は反抗する事にした。
私「嫌です。絶対に！」
我ながら子供みたいだなと思ってしまった。
小石川先生は肩をすくめ来生くんの肩を叩き執務室を出た。
来「....、どうしたの？」
来生くんはソファで体育座りをして顔を隠している私の元へ来て声をかけた。
私「あの2人が一緒に帰ってるのを見たの。なんか、気持ちが追い着かなくって....。」
来「そっか...。でも、ここに泊まるのはどうかな。家に帰ってお風呂にでも浸かってゆっくり考えてみたら？」
私は来生くんの言うことを素直に聞き取り敢えず帰る事にした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 979人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
翠晶(プロフ) - ayaさん» ありがとうございます！！ (2020年3月11日 20時) (
レス) id: 4b3f971a43 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 翠晶さん» とても素敵なお話でした…!! ありがとうございました！ これからも作品、応援してます！ (2020年3月9日 1時) (レス) id: 12651b5551 (このIDを非表示/違反報告)
翠晶(プロフ) - ayaさん» 最後の一話分だけアップが遅くなってしまい申し訳ありません！！お気に召して頂ければ幸いです！今後ともよろしくお願いします！ (2020年3月8日 22時) (レス) id: 4b3f971a43 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 翠晶さん» ありがとうございます！！！ とても素敵なお話…。感謝です！！ (2020年3月7日 23時) (レス) id: 12651b5551 (このIDを非表示/違反報告)
翠晶(プロフ) - ayaさん» いつも読んでいただきありがとうございます！！リクエスト承知しました！！明日には載せられると思いますので是非読んでください^_^ (2020年3月7日 21時) (レス) id: 4b3f971a43 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：翠晶 | 作成日時：2020年2月15日 21時
