春風が吹いた ［七尾太一］

5.面倒 ページ6

__トイレ__




「...はぁ...」




2人にはああ言ったけど気持ち悪さは治らない。





鏡に映る自分は顔色が悪く、少し顔が崩れて見える。






「あ、化粧が崩れてる...」




私は持って来たポーチを開けて道具を取り出した。





脱脂綿にアイシャドウ、アイライナーを準備する






もともと口に入れて居た脱脂綿を取り出した







「はぁ...」




毎日毎日、脱脂綿を不自然じゃない程度に頰につめる。




アイシャドウで目の下にクマを作って


アイライナーでホクロを作れば





いつも周りが私の事をブスという顔ができる。







面倒臭いけど目立たないためにはこうするしかない。







携帯の画面を見るとあと5分でチャイムがなる時間







私は新しい脱脂綿を頰につめると消えかけていたアイシャドウとアイライナーをかきたすと







急いで教室に戻った。

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