昔馴染みとの約束_4 (ページ29)

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約束_109 ページ29

「てか、いつまで立ってんの。風邪引くから早よ着替えろ！！」

「うおっ！いきなり怒鳴るなよ、ビビるだろ」

「今は1月なの！ノロもインフルもあるし、普通に汗冷えたら寒いの！先に着替えて！その後ご飯！試合のログは録ってるから！」

全く、これだから男の子は
受験生の敵が蔓延る1月を舐めるなよ

クロ達と一緒に荷物の元へ戻り
自分の分のお昼ご飯を取って先に観客席へ向かう

流石に、今から着替える男子達を待つ程バカじゃない
そんな現場はこちらからお断りだ

てか、普通に試合観たい

席に着いて、コンビニのおにぎり(梅)を開けていると
着替えたクロと研磨がもうやってきた

「え、早っ」

「まぁ着替えるだけだし。普通に腹減ったわ」

そう言いながら、わたしの右側に座るクロ
研磨はその隣に座った

かと思えば、わたしの左側から夜久がやってきた

どいつもこいつも早すぎだわ！

「もういいや。.....影山君、今日のサーブもキレッキレ」

理解できない男子の生態について考えるのを放棄し
思考を目の前の試合にチェンジした

影山君が打つサーブは全部が鋭いコースで威力もレベチ
試合も後半で、だいぶ調子良さげみたいだな

あ、また1本で返ってくる.....

「わっ、サーブ打ってそのままセットアップなんて大胆！」

「入ってきてるチビちゃんも流石だな」

そんでブロックも追いついてないのに上げる宮侑やばい

宮侑が上げたと思ったら、またトスは治君だし
さっきのミスの後でに本決め切るエースも流石

なんでもかんでも早いし濃ゆいしで忙しすぎ

「このままいけば3セット目の流れ変わりそうだね」

「確実に稲荷崎の方に”ちょっとイヤな感じ”が流れ始めたからな」

「んね。.....って、ありゃ」

交代の笛が鳴り、尾白アランが下がるようだ
入ってくるのは...

「うわぁ、あのキャプテンさんだ」

「なんで”うわぁ”？」

「見てればわかる。多分、流れ戻るよ」

IHで見た彼はそういうプレーというか
そんな雰囲気を出していたから

あ、ほら、決まんなくなってきた

「空気戻った」

「んね」

その後、流れは向こうのまま
ラストを角名君が決めて2セット目は終わった

「んー、アレはリエーフだと無理だね。角名君の思い通りになっちゃう」

「いやぁ、双子コンビも中々だな。そのうち変人速攻とかし出しそう」

「あぁ、やってたよ。1セット目から」

「え、マ？」

「マ」