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第二話 ページ4

「え、それって大丈夫なん?」


虎杖くんは私の顔を心配そうに見つめる。


『大丈夫だよ、もう慣れたから。

そんなに気にしないで。』


ま、そうは言っても、不味いものは不味いんだけど。


なおも心配そうな虎杖くんの視線を無視して今度は私が質問する。


『虎杖くんは両面宿儺の器なんだっけ?』


「お、おう!一か八かで飲み込んだら行けたんだよな!」


『食べたの!?両面宿儺の指を!?

ははっ、案外度胸があるんだね虎杖くんは。』


「いやいや、そん時マジ絶体絶命だったんだって!」


虎杖くんと楽しく話していると、背中にずっしりとした重みが乗った。


「ひ、ひどいい、ねえええ、わたしとも、はなしてえええ!!」


いつの間にか元の姿に戻っていたらしい傑は、私を抱き上げて虎杖くんから離す。


「傑のこういう束縛、見ててウケる。」


傑に頬擦りされている私を見ながら笑う五条先生。


『ウケないでください。

…というか、これだけじゃないですよね?私を呼び止めた要件。』


「さっすが僕の聡い生徒だ!

もう一つ伝えたかったこと…それは…明日、もう一人の生徒を迎えに行きまあす!」


『はあ…?』


「因みに集合場所が原宿」


『うわっ…それってパスできたり…』


「しないかな!

じゃ、準備しといてねー!さっ悠仁は部屋に案内するよ、ついておいでー。」


「うす!またな司埼!」


そう言って彼らは男子寮へ歩いていった。


『またな…か。』


そうつぶやきながら私は振っていた手を止め、彼らに背を向けた。


…私は正直、人混みが嫌いだし、ビルとか物理的に高い建物が多い場所はあんまり好きじゃない。


「な、な、AA、だあああいじょうぶうう?」


『うん。大丈夫だよ。

…もうひとりの子、女の子なんだって。どんな子だろうね、仲良くしたいな。』


「わたしいい、な、Aがいればああ、それ、それでいいいよおお!」


そう言ってズルズルと戻っていく傑。


言い逃げなんて狡いな…でも、


『…ははは、もちろん私もだよ傑。』


傑と同じ左手の薬指のそれに唇を寄せた。


五条先生によって長らく止められていた足を、自室へと動かした。


___________________________


「うーん、我が生徒ながら歪んでるね…」


「センセー?行かねえの?」


「そう急かさなくても悠仁の部屋は逃げないよ!」

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K飴(プロフ) - 蒼尾さん» いえいえ!お気になさらず!😌 (2022年3月21日 1時) (レス) @page25 id: fa92fa8cbc (このIDを非表示/違反報告)
蒼尾 - やっぱり題名が同じだと失礼な気がするので辞めておきます。理由としては内容が少し被ってしまうというのがあってそれだとパクってしまったという感じになってしまうので。すいませんでした。 (2022年3月20日 18時) (レス) id: d5f83f6be7 (このIDを非表示/違反報告)
K飴(プロフ) - 蒼尾さん» コメントありがとうございます!内容が同じでなければ全然大丈夫ですよ!😊 (2022年3月19日 14時) (レス) id: fa92fa8cbc (このIDを非表示/違反報告)
蒼尾 - 最後まで見ました!とても見るのが楽しかったです!あの無理だったらいいんですが、他のアプリで題名は同じなんですが内容はちがう小説って作っても大丈夫ですか?あと、無理せずに自分のペースで更新してってくださいね! (2022年3月18日 23時) (レス) id: d5f83f6be7 (このIDを非表示/違反報告)
K飴(プロフ) - シオリさん» コメントありがとうございます〜!!😭激遅更新ですが、頑張ってもらわせます!! (2022年2月21日 14時) (レス) id: fa92fa8cbc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:K飴 | 作成日時:2021年12月29日 19時

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