第十二話 ページ17
「少し違う。
人間は嘘でできている。
表に出る正の感情や行動には必ず裏がある。
だが負の感情、憎悪や殺意などは偽りのない真実だ。
そこから生まれ落ちた我々呪いこそ、真に純粋な本物の…人間なのだ。
偽物は消えて然るべき。」
グツグツと音を立てながら興奮する呪霊、漏瑚を男は鼻で笑い軽く諭す。
「でも現状、消されるのはお前らだ。」
「だから貴様に聞いているのだ。
我々はどうすれば呪術師に勝てる?」
「戦争の前に三つの条件を満たせば勝てる見込みはある。
五条悟を戦闘不能にし、宿儺と虎杖悠仁をこちら側に引き込む。」
「死んだのであろう?
虎杖というガキは。」
怪訝そうに眉を顰める漏瑚を嘲笑し、頬杖をつく。
「それはどうだろうな?
最後に、特級過呪怨霊夏油傑とその被呪者、司埼Aをこちら側へ引き込むこと…これだけでも勝率は跳ね上がる。」
「五条悟、やはり我々が束になっても殺せんか…」
「ヒラヒラ逃げられるか、最悪お前らみんな祓われると思うが?
殺すより、封印することに精を出せばいい。」
「封印?その手立ては?」
待ってました、と言わんばかりに口角を上げ、指を立てる。
「特級呪物 獄門疆を使う。」
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『…クシュ』
悪寒が…
「何だ?風邪か?」
『いえ、すみません。
練習には明日から参加します。』
「高菜!しゃけ?」
大丈夫なのかと聞いてくれた狗巻先輩に笑顔を見せる。
先輩達が出ていった数分後に、五条先生と虎杖くんが来てくれた。
「や、A!傑は落ち着いた?」
『見ての通り、とてもご機嫌ですよ。』
「それは良かった」
「めっちゃ大変だったよ!」
『その節はどうもご迷惑を…』
暫くは三人(と傑)で他愛もない話をしていたけど、やけに虎杖くんがソワソワしていたので本題に入ってもらうことにした。
『…で、そんな話をしたかったわけじゃないですよね?
私、待ては得意じゃないんです。』
「はは、やっぱバレてたか!
今日は此処に居る虎杖悠仁くんのことでAと傑に頼みがあってね!」
すると傑が首を傾げた。
「わ、私、たあ"あちにい"い"?」
「そう、つまるところ悠二と手合わせしてほしいんだよねー」
そういった五条先生の後ろで虎杖くんが声を上げる。
…相変わらず当事者に大切なこと言ってなかったのかこの人は。まったく。
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K飴(プロフ) - 蒼尾さん» いえいえ!お気になさらず!😌 (2022年3月21日 1時) (レス) @page25 id: fa92fa8cbc (このIDを非表示/違反報告)
蒼尾 - やっぱり題名が同じだと失礼な気がするので辞めておきます。理由としては内容が少し被ってしまうというのがあってそれだとパクってしまったという感じになってしまうので。すいませんでした。 (2022年3月20日 18時) (レス) id: d5f83f6be7 (このIDを非表示/違反報告)
K飴(プロフ) - 蒼尾さん» コメントありがとうございます!内容が同じでなければ全然大丈夫ですよ!😊 (2022年3月19日 14時) (レス) id: fa92fa8cbc (このIDを非表示/違反報告)
蒼尾 - 最後まで見ました!とても見るのが楽しかったです!あの無理だったらいいんですが、他のアプリで題名は同じなんですが内容はちがう小説って作っても大丈夫ですか?あと、無理せずに自分のペースで更新してってくださいね! (2022年3月18日 23時) (レス) id: d5f83f6be7 (このIDを非表示/違反報告)
K飴(プロフ) - シオリさん» コメントありがとうございます〜!!😭激遅更新ですが、頑張ってもらわせます!! (2022年2月21日 14時) (レス) id: fa92fa8cbc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:K飴 | 作成日時:2021年12月29日 19時