第189Q ページ28
TO、大我が青峰と1対1でやりたいと言い出した。
策も勝算もない。けど、自分がやらなきゃいけないと彼は言った。
ゾーン状態の青峰に、為す術がないのは依然変わらない。でも、何か仕掛けなければ、何も変わりはしないのならび、その申し出、返事はひとつに限る。
日「2分やる。エースはお前だ、好きにやれ。
その間は俺らが全力で食らいつく。託すぜ、火神…!」
TOが終わり、試合が再開する。
青峰に必死に食らいつく大我を私は見つめていた。
託すよ、大我。
私のあいつを助けたいって思うこの気持ちも、テツヤがあの試合で忘れた拳も失った信頼も、全部
信じてるから ───!
大我が、己を抜き去った青峰のボールを弾いてコートの外に出したのは、残り時間も2分を切ろうとしていた時だった。
ゾーン状態の彼に反応して追いついたのだ。
もう座ってなんかいられなかった。
青「…前言撤回するぜ、火神!最高だな、お前…!!」
大我も、ゾーンに!???
みんなの思いを背負ったエースは、絶対に負けたりしない。
期待があって、本領を発揮するのがエースならば
大我は紛れもなく、エースだ。
▽▲▽▲▽▲
かれこれ、1分もシュートを止めては止められを繰り返し、大我と青峰の攻防戦は、他の選手を置き去りに熱さを増していく。
私は呆気に取られながらも、さつきの方に目をやるとカノジョも私を見ていて、視線がかち合う。
── 青峰君が、楽しそうにしてる。
さつきが目でそう言っていた。私は深く頷き返す。
相手が強ければ強いほど、燃えるタイプの青峰だ。
大我のような選手を待ち望んでいたに違いない。
私は、口元が緩くなっていくのを自覚した。
やばい、なんか嬉しいと言うか、楽しい!
こんな状況なのに、口角が上がって仕方ない!!!
ちらりと私に目をやった小金井先輩に、驚いたような、はたまた変人でも見るかのよな目で見られたのは言うまでもない。
会場中を魅了した2人の戦いに、決着は突然訪れた。
大我が青峰を抜いた瞬間、なぜだか心に穴が空いたような感覚になってしまった。
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涸萌佳雨(プロフ) - ぱーぷる姫さん» コメントありがとうございます><落ちについては、もう既に決めているのですが、正直どっちも捨て難く、また迷い始めてます笑笑しっかり読んで考えてくださって感謝です!最後まで見届けてくださると嬉しいです^^/ (1月13日 2時) (レス) @page30 id: 2f583b5d8c (このIDを非表示/違反報告)
涸萌佳雨(プロフ) - 初心者です!さん» コメントありがとうございます!シリーズ1からいらっしゃいませ!楽しんでもらえているようで何よりです><ゆっくりですが更新進めておりますので、これからもよろしくお願い致します〇 (12月19日 14時) (レス) id: 2f583b5d8c (このIDを非表示/違反報告)
ぱーぷる姫(プロフ) - シーズン1から読んでいたら、青峰落ちもいいな!と思ってしまいます… (12月19日 13時) (レス) @page5 id: 4d7ac923b9 (このIDを非表示/違反報告)
初心者です! - シリーズ1から来てます!すっごく面白いです!これからも更新頑張ってください! (12月17日 15時) (レス) id: 4136f150ea (このIDを非表示/違反報告)
涸萌佳雨(プロフ) - あーちゃんさん» コメントありがとうございます!!応援の言葉励みになります;;これからもよろしくお願い致します>< (12月1日 10時) (レス) id: be90f7c2fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涸萌佳雨 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amemoyiu722/
作成日時:2023年1月13日 21時