どうやら私はさつきとの約束を破ることになりそうです。【黒子のバスケ】

第49Q ページ13

高校の入学式まで、俗に言う春休みという期間に突入した私は、何度か誠凛高校バスケ部に顔を出していた。

無事合格したことを知らせたり、マネージャーの手伝いをしたり、と春休みでも、バスケバスケバスケ。


バスケ三昧な日々を過ごしていたそんなある日だった。



家に帰るなり、母から差し出された2枚の細長い紙切れ。



『なに、これ』



無言で突き出されても反応に困る。



「今週末に千葉であるバスケ大会の観覧ペアチケット。ちなみに送迎、宿泊施設付き。どう？友達と行ってきたら？」




なんか



春休みっぽいのきたー！！！！！←



『え！いいの！？』



「今週末はお父さんもお母さんも仕事で行けないのよ。」



なるほど、と納得し、お礼を言って私は部屋への階段を駆け上がった。




ふふっ！


さてさて、バスケ友達と言ったら、さつきしかおらんだろっ！！！


と思い、威勢よく電話したのだが、返事はバツ。さっきまでのルンルン気分はあっさり消えてしまった。

そりゃそうだ。今日は水曜日。3日後泊まりがけでバスケの試合見に行こう！と言われても、了解する人は極小に違いない。


そしてよく考えたら、私、バスケ友達、さつきしかいない･･･。









女子は、、ね。





私はどうしようかと考えた。


バスケが観たい、泊まりがけの遠出もしたい。



けど一緒に行く女の子がいない。







ここは


男に頼るか？？？？？？？









私が、今、頼れる男は彼しかいない。





少し気は引けたが、1度深呼吸して電話をかける。

出てくれるまでの時間が長く感じた。




呼出音がﾌﾞﾂﾘと切れ、声が聞こえる。




「もしもし」





私は、意を決した。



『あ、もしもし









テツヤ？？？』



そう、彼しかいない。

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