第151Q ページ34
視界が黒に染った私の頭の上から声がした。
「何してんの？」
その声に驚いて顔を上げた。
『青峰！？』
そう、手を振り挙げた咲薫に驚いたと同時に、私は肩を引かれ、半分青峰に抱きしめられている状態で守られていたのだ
咲「青峰君！？」
青「よぉ、神宮寺、久しぶりだな」
どうやら、青峰は咲薫と面識があるようだった。
それもそのはず、咲薫は帝光中女バスでエース的存在だったから
『なんでいるの･･･』
青「さつきに呼ばれた」
･･･さつきめ
彼女の顔を思い浮かべ苦笑いしてると、足音が近づいてきた。
緑「話は終わったか」
そうだ、こいついたんだった←
途端に、咲薫が声色を変えた。
咲「うん！終わったよ！待たせてごめんね？」
帰ろ！と笑顔を振りまく咲薫に真太郎が冷凍光線のような視線を向けた。
緑「この際だから言っておくが、俺の友達を傷つけるようなやつを好きになるわけが無いのだよ。
ましてや、手を上げるなんて論外だ。
これ以上付きまとわれるのは迷惑なのだよ。」
最初からそれを言ってくれればこんなに大事にはならなかったんじゃ、と思ったけど、言わないでおいた。
真太郎にも真太郎の思いがあって、言えなかったのかもしれないと思ったんだ。
今だから言えたんだよね？
そういう時あるよね。
咲薫はみるみるうちに赤くなって、目に涙を貯めながら私をキッと睨んだ。
咲「いつまで経ってもこうやって男に守ってもらうんだね、ｸｿ女！！！」
そう叫んで行ってしまった。
意味がわからん。
あんなに怖かった存在が、憐れに思える
『負け犬の遠吠え･･･』
ボソッと言うと、聞こえたのか、2人が吹き出し肩を揺らして笑い出した。
青「よく言うなお前」
緑「それでこそAなのだよ」
2人の笑顔を見ていたらなんだかわかった気がした。
咲薫が脅威だったのは確かである。
けどそれは当時の私がまだまだ未熟で弱かっただけで
今、咲薫が怖いという思いもなくなったのは
私が成長して、強くなったからなのかな、と。
私を成長させてくれたのは、間違いなく、真太郎や仲間たちの存在があったからだと痛感した。
だから、私は、見上げて言った。
『･･･今まで、ありがとう。』
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涸萌佳雨(プロフ) - りおさん» わぁ！！ありがとうございす！！コメント嬉しすぎました･･･(;_;) 亀更新ですが気長に待ってくださると嬉しいです♡ (2023年1月31日 13時) (
レス) id: 2f583b5d8c (このIDを非表示/違反報告)
りお - この小説大好きです！更新楽しみです！ (2023年1月31日 7時) (レス) @page44 id: b489825e8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涸萌佳雨 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amemoyiu722/
作成日時：2022年11月22日 12時
