13話 ページ13
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「え？」
浮気。なんのことかさっぱりである。独身である私に浮気なんて全く関係がない。なんのこと？と聞き返せば、彼は眉間に皺を増やした。
「最近、三年生の先輩とばっか話しとるやろ」
途端、ゾムくんの端正な顔が目いっぱいに広がる。腕はがっしりと掴まれて、少しでも動いてしまえば口と口が当たりそうになるくらい近い。
「そっ、それはそうだけど」
「そいつよりもっと俺に構えや」
いつもは隠れている彼の目が見える。黄緑の瞳。濁りがない、純粋な色。トントン君とは少し違う。彼の瞳は真っ黒で、わかりやすい濁りがある。
トントン君、今何してんだろ
...なんて考えた私が馬鹿だった。
「またそいつのこと考えとるやろ」
「...考えてな」
「俺のこと見ろや」
掴まれた腕がじんじんと痛む。掴む力が段々と強くなっていて、目を瞑ってしまう。彼の腕を振り払おうとするも、所詮は男と女。ましてや育ち盛りの彼に勝てるはずなんてなくて。
痛くて涙が出てきそうだ。
「、痛い、よ...っゾム君」
「ｯ、」
そういえばゾム君はすんなり離してくれて。恐る恐る目を開ければ焦った顔のゾム君がいた。瞳が大きく揺れていて困惑しているような、そんな表情。
「A、」
私を見るなり彼は謝り始める。彼の額には冷や汗伝っていて、だいぶ焦っているのが読み取れた。
「ほんまにすまん、痛ない？」
「、大丈夫」
まだ少し痛みは残っているけれど、だいぶ楽になってきた。掴まれた跡は残っているが。
彼を見れば、まだ焦っていて。大丈夫だって言ったのに。
あわあわとしている彼の頬を両手で思いっきり挟んでやる。
「そんなことで心配しない、焦らない！！」
私がそんなに弱そうに見える？と自信満々の表情で言えば、見えると秒で返されてしまった。
ちょっと先生悲しかったんだからな
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セイカ - とっても良きでした！。トントンのイメージを崩さずになおかつきちんとストーリーが進んでいく…。ﾊｯ 天才か？？。続き楽しみに待っています！。 (8月7日 22時) (
レス) id: bae9b74529 (このIDを非表示/違反報告)
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