猫と、あなたと、私と、3【マホト】

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「ごめん、しばらく会えない」



ボソッとつぶやかれたその言葉に
ゆっくり、目を閉じる。
いつの間にか溜まっていたらしい涙が
静かに頬を滑り落ちた。



マホトの肩越しに見える
窓の外は土砂降り。
なのにどうしてこんなに静かなんだろう



特に取り乱すこともなく、
ただ涙が次々に零れた。


トントン、
ドアが控えめにノックされて
顔をのぞかせたのはジンくんで



そっとマホトの体温が離れていく
掴んだ服の裾は
眉を下げた彼の手に、離されてしまった。




「・・・・」




マホトが部屋から出て行って
数時間が経った



自分の右手にはまっている指輪と
首にかかる指輪を交互に見る



私のよりもちょっぴり大きい
その指輪を自分の指にはめようとして
やめた。



膝を抱えて顔を埋める。
雨はまだ降り続いているようだ。


ブーッと震えたスマホを見ると
マホトの新着動画を知らせる
YouTubeからの通知



タップすると
頭を下げているサムネイル。
【お騒がせして申し訳ありません、
連日の騒動について】
心臓がぎゅっと締め付けられた。

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