バイク好きの彼に妹がいた?! (ページ34)

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あっという間に1週間が経ち戦争が始まった。この日のために買っておいた紫色と翠色とオレンジのミサンガを3人に渡して見送る。

you「絶対に帰ってきてね」

shp/ci/zm「「「おん」」」

本当はついて行きたかった。でも3人に必死に止められたら行く訳には行かないよね…

you「皆が無事に帰ってきますように…」

静まり返った城の中でポツリと呟いた

3日後特に大きな損害も無く我が軍の優勢のまま終結を迎えようとしていた。特にやることも無かったので書類の訂正をしたり、トレーニングをして過ごした。

??「ーーーー!!!」

??「ーー。ーーーー!!!」

玄関の方から騒ぎ声が聞こえる。終わったのかな？

you「お疲れ様で…え？」

zm「っ…!!見ちゃダメや!!!おい!!チーノ!!」

ci「はい!!!」

突然暗転する視界。少し遅れてチーノ君に視界を塞がれたことを理解した。ゾムが叫んでたからきっと2人の優しさなのだろう。正直ありがたかった。きっと我慢できないだろうから

you「……ねぇ、チーノ君」

ci「…何？」

you「…質問に答えてくれる？」

ci「……」

you「…戦争には勝ったの？」

ci「…勝ったで」

you「…お兄は生きてる？怪我大丈夫そう？」

ci「ペ神さんが言うには命に別状はないって…ただ…」

you「ただ？」

怒っているわけじゃないのに口調が強くなる。チーノ君が悪い訳じゃないのに…私ってサイテーだ

ci「…出血が酷いから目を覚ますのは…時間かかるって…」

見た所酷く重傷を負っているのはお兄だけ。大小の差はあれど皆元気だ

you「そっかー…ねぇチーノ君」

ci「何？」

you「今回の戦争って向こうから宣戦布告したんだっけ？」

ci「…いやするように仕向けられたって言った方が正しい」

you「そっかー…ねぇその国の名前って…何？」

ci「……く」

you「何」

ci「…D国」

あ、D国と言えば確か…

you「…捕虜って何処にいるの」

ci「?!…会って何するん?」

you「大丈夫…顔見るだけ」

記憶が正しければ"あの人達"が居るはず

you「手」

ci「?」

you「離して」

ci「…」

ゆっくりと手が離れて視界が明るくなる。暫くして目が慣れてくると心配そうなゾムとチーノ君の顔があった

zm「ごめんな…ショッピ君のこと守れんかった…油断したんや…」

ci「ナノちゃん…」

you「2人ともそんな顔しないで…ある程度は覚悟してたから…大丈夫だよ」

荒ぶる心を落ち着かせる様に呟いた言葉は酷く弱々しかった