【#コンパス】バグを越えた恋【バグドール】

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今日は2月14日。遂にあの日だ。

小分けしたマカロン達を家族に渡し、友人に配り、その他お世話になっている人に届けに行く。こういった特別な日に何かを渡したり貰ったりするのはやっぱり楽しかった。
そして、残るはヒーロー達のものだけとなった。

｢さてと…今日も行けるかな？｣

彼のせいでできてしまった空間の歪み。その穴から体をねじらせながら、あの世界に一歩ずつ進んでいく。本当は違反になるのでやってはいけないけど、前にボイちゃんから特別に許可をとっている。
全身が通り切ったのを確認して、コンパスの世界に着地する。やはりバレンタインデーだからかいつも以上に賑やかだった。

取り敢えず見かけたヒーローから片っ端に声をかけ、日頃の感謝を伝えながらマカロンを渡す。

｢いつもありがとう！｣

これからもよろしくね。
そんな気持ちを込めながら渡せば、ヒーロー達はとても喜んでくれた。作った甲斐があったものだ。
特に、コンパスの女子達は集まってチョコを作っていたらしく、｢今度は一緒に作ろうよ！｣という言葉と共にチョコを受け取った。

オリジナルヒーロー達にマカロンを渡しても未だ残っている。これならコラボヒーロー達にも渡せそうだ。
彼らを探して、また一人一人渡していく。ヒーローではあるが、オリジナルヒーローとはまた違った雰囲気が醸し出されていた。

｢あとはバグドールだけかな｣

袋を確認すると、丁度彼の分だけが残っていた。よくここまで頑張った私。
最後にバグドールを探してこれを渡す。それさえ出来れば良いのだが、なかなか彼は見当たらない。仕方が無いのでこの世界を一番把握しているであろう、ボイちゃんに聞くことにした。

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