金平糖のような*二粒目[忍たま] (ページ4)

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目の前にはできあがった大量のおにぎり。私の作ったのは、おばちゃんほど素早くできたわけじゃないけど、形や大きさを揃えるために丁寧には作った。これを包んでお弁当にしていく。いやー、達成感がすごい。

「……。よし、最後のできました！」
「ありがとう、助かったわ！じゃあこれを配ってきてもらえる？」
「はい！」

大きめの籠を借りて、出来上がったばかりのお弁当を詰めていく。持ち上げると重かったけど、気合だ気合。
校庭に出ると、みんなが作業を進めていた。お、潮江くんと七松くん発見。三木ヱ門くんと…あと、壁修理のときに見た体育委員会の子たちも。…あとは見かけただけでわからない子だ。なにやら集まって点呼取ってるっぽいな。

「おはよう二人とも。食堂からお弁当のお届けです」
「Aか！おはよう！」
「ああ、おはよう。…ちょうどよかった。俺たち会計委員会と体育委員会、そして作法委員会は今から先に出発するところだったんだ」

聞くところによれば、私たちがお弁当作りをしている最中に、三つの班に別れて行動することになっていたらしい。
第一班は会計委員会、体育委員会、作法委員会。村への先行隊として活動。
第二班は主に火薬の運搬の火薬委員会、図書委員会、学級委員長委員会。
第三班はその他の物資運搬係の用具委員会、生物委員会、保険委員会だ。

「第二班は火薬倉庫…ほら、あそこだ。あそこにいけば会えると思うぞ」
「ありがとう潮江くん。みんないってらっしゃい、頑張ってね」
「おう…ていうか、その手の甲はどうした」
「あ〜これ…」

穴に落ちました。と目をそらしながら答えると、潮江くんと七松くんの後ろからひょっこりと紫が顔を出した。三木ヱ門くんと同じ色だし四年生…かな。なんか…めっちゃ見られてる…。

「えっと…四年、生…かな？どうしたの…？」
「Aさんが落ちたのって、もしかして校門入ってすぐのとこですか？」

…見られてたわけじゃないっぽいな。疑問形だし。

「そう…だけど。それがどうかしたのかな」
「やっぱり。誰か落ちたあとがあったから誰だろーなって思ってたんです」
「うん。えーっと、それを聞くってことはまさか…」
「はい。僕が作りました。あの落とし穴」

…………君かぁぁぁぁ！！！！あれ、あれめっちゃ、めっちゃびっくりしたんだぞ！！
そんな私をよそにあの穴はどうでしたか、なんて聞いてくる彼。もう…言葉が…出てこない。