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すば子と安子 ページ20

*オチなどは無い。

日曜の朝。

冬の朝は9時を回ってもまだ太陽が「登ったばっかやで」って顔しとる。昨日の雨でしっとり濡れてキラキラ光るアスファルトを蹴って、金髪のウルフが駆け寄ってくる。

朝から元気なオマエ
まだ半分寝てる私

今日は、2人でデート。



安「おはよぉすば子!」

「おん。」



違うブランドの服
ミニスカートとワイドパンツ
違うブランドのブーツ
同じ高さのヒール
同じ高さの視線
同じ歩幅
お互い冷えた手と手を合わせてぎゅっと握り合う。



「髪染めたん?」



空いた手で光を跳ね返す金髪にサラリと指を通すと、一瞬顔を出すリコリスの色。



安「うん!インナーカラーも入れてみてん。可愛ええやろ?」

「ヒナに怒られんで。」

安子「もー!ヒナちゃんせんせは学校でしか会わへんねんから怒られへんってぇ!冬休みやねんからオシャレせな!すば子もイメチェンしたかったら安子に相談してなぁ?」

「いやせぇへんし。私はこれがええねん。」

安「せやな〜、似合うとるもんな、黒髪ストレート。」

「…横子が、大学生なったら髪染めてみよっかなとか言うてたわ。けどアイツ言うだけ言うて絶対自分ではよぉせんから、オマエ美容室連れてったって。」

安「あー確かに笑。なんか言うて結局行けへんやろなぁ。でも横子ちゃん金髪似合いそうやな〜。」

「オマエも似合うとるで。」

安「…すば子ってタイミング独特ぅ。」

「オマエに独特とか言われたないねんけど…」

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作者名:らむ倉 | 作成日時:2020年10月23日 23時

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