第二章 蝙蝠と蛇 ページ9
「オリバンダーの杖は一本一本、強力な魔力を持った物を芯に使っております。一角獣のたてがみ、不死鳥の尾羽、ドラゴンの心臓の琴線。一角獣も、ドラゴンの、不死鳥もみなそれぞれに違うのじゃから、オリバンダーの杖には一つとして同じ杖はない。もちろん、他の魔法使いの杖を使っても、決して自分の杖ほどの力は出せないわけじゃ」
「それじゃあ、持てる杖は一人一つだけ何ですか？」
「いやいや、奪うこともできる」
「奪う？どうやってです？」
オリバンダー老人は測るのをやめて顔をあげると、私を珍しそうな顔をして見つめた。
「それは学校で習うでしょう。今はわしの口からは詳しくは言えん」
そういうと、オリバンダー老人は少し奥に引っ込み、またすぐに、いくつかの箱を抱えて現れた。
「さぁ、どれがあなたを選ぶか……まずは25cm、櫟の木でできていて、芯はゴブリンの髪の毛、滑りにくい……さぁ、振ってみて」
促されるまま杖を振ろうとすると、振る前にオリバンダー老人に取られてしまった。
「合わんようじゃ、次は……27cm、ブドウの木、オーグリーの翼の羽根、柔軟……」
オリバンダーから杖を受け取り握ってみると、先程の杖とは全く違って、手に馴染まない感じが杖に関して全く無知な私でさえ分かった。
「ふむ、合いませんか」
その後も、何本も杖を試した。そしてその度にオリバンダー老人に杖を取られたり、違和感があったりと、何度やっても私に合う杖はなかなか出てこない。
しかしオリバンダー老人は嫌な顔一つせず、というか、楽しそうに杖の箱を次から次へと持ってきた。
「なんと。今年は難しいお客さんが多い年のようじゃ。いや、心配することはない、必ずピッタリ合うのをお探ししますでな。」
「私の他にも杖を選ぶのに時間がかかった人がいるんですか？」
「ハリー・ポッターというあなたと同じ、今年からホグワーツの方じゃ。あの人もなかなか難しくてな。いや、しかし、素晴らしくいい杖を買っていかれたよ。」
私の質問に答えながら、オリバンダー老人は杖の箱をまたいくつも取り出している。
しかし、急にオリバンダー老人は動きを止めた。
「そういえば……」
そして何かブツブツと呟き、先程よりさらに奥へ、暗闇の中へと、杖の箱を探しに行ったのか、引っ込んでいってしまった。
そして、数分後に箱が崩れる音ともにオリバンダー老人は一つの箱を持って現れた。
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心(プロフ) - とっても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2019年7月26日 20時) (
レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
天（あめ）(プロフ) - 黒崎15さん» コメントありがとうございます！！参考にさせていただきますね！ (2015年6月22日 16時) (レス) id: 74490199aa (このIDを非表示/違反報告)
黒崎15 - むっちゃ面白かったよ!!夢主の寮はグリフィンドールがいいとおもうよー!!更新待ってるでーーー!!!!! (2015年6月22日 15時) (レス) id: 3e14d86931 (このIDを非表示/違反報告)
天（あめ）(プロフ) - Reginaさん» コメントありがとうございます！！頑張って更新しますね！！！ (2014年5月5日 21時) (レス) id: 3af1da5c93 (このIDを非表示/違反報告)
Regina - とても面白かったです！ 続きが気になります 更新頑張ってください!! (2014年5月5日 21時) (レス) id: d693d9f1e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天（あめ） | 作成日時：2014年4月28日 21時
